履歴書を作成する際、誰でも輝かしい学歴や経歴を記入して志望の職場に提出したいと考えるでしょう。しかし、人によっては学校を中退した経験のある方もおり、様々な一身上の都合によりけりにせよ履歴書に記入するのを為らう方もいらっしゃいます。そもそも履歴書には中退といった内容を記載すべきなのでしょうか。履歴書の学歴で中退している場合、中退の情報についてどのような書き方で表現すべきかを解説します。
履歴書について
履歴書に中退という事実を記入するか否かの前に、履歴書について少しおさらいしておきましょう。
- 履歴書に記入する内容
- 履歴書で見られるポイント
- 履歴書で学歴は重要なのか?
それぞれ解説していきます。
履歴書に記入する内容
履歴書とは、氏名や住所や年齢といった個人情報・学歴・職歴・資格・志望動機・自己PRなどを記入する書類です。“私はこういった人間です。そちらの職場で働きたいので、ぜひその意気込みを見て下さい”といった志願書のようなものです。履歴書は仕方なく提出するものと捉えている方もいますが、実際に人事担当に会ったり話したりする前に提出するいわば自分の分身のようなものです。正しく嘘のないように記入されている事が求められます。
採用担当者も履歴書にてあらかじめどのような人物なのかを把握しておけるので、面接などの対面におけるやりとりもスムーズに進みます。また、採用活動では数多くの就職活動を行う方が訪問する為、どの人がどの人であると区別する際にも履歴書は役立つでしょう。
履歴書で見られるポイント
履歴書では、どんな部分を見られるのでしょうか。まず、重要な事は読める字で書かれている事、ボールペンで書かれている事、証明写真が正式な写真である事(日常で撮影した写真やプリクラを代用していない事)。履歴書の基本的な書き方が間違っていない事が、社会人のルールとしては基本となります。
一方、自己PRや資格、志望動機などもしっかりとチェックされるので手を抜けないポイントです。また、案外見られるのが住所です。遠くて通えないといった事ではなく、あまりに遠方だと交通費がかかってしまうなどの理由で落とされる事もあるようなので注意しておきましょう。
履歴書で学歴は重要なのか?
履歴書における学歴の重要性について説明します。事実として、大学卒業・短大卒業・専門学校卒業などを応募資格としている職場の場合、その学歴から精査される事は間違いありません。さらに、どういった専攻をしていたのか、どういったスキルを学ん出来たのかなど、職場で生かせる学歴を持っている方は優遇される事もあるようです。
ただし、どこの学校だったのかなど、その学校自体で精査される事は近年少なくなりました。履歴書で学歴が重要か否かを考える際には、“応募する職場が学歴を精査するのか否か”を考えてから応募するとよいでしょう。
中退を履歴書に書く事について
学歴が求められる職場とそうでない職場。どちらであっても、学歴は正確に記載されている必要があります。しかし、その中で中退という事実を書かないでおきたいと躊躇する方もいらっしゃるでしょう。中退を履歴書に書く事についてのポイントについてまとめました。
- 中退については必ず書く
- 中退の書き方
- 理由の書き方
それぞれ解説していきます。
中退については必ず書く!
履歴書において、虚偽の記載は社会人としてアウトです。仮に中退した学校を卒業した事にしてもバレない職場であっても、“虚偽”と見なされます。経歴詐称という事になる為、仮に職場にバレてしまった場合、最悪クビになってしまう事もあります。中退した事を記載するのは恥ずかしいと思われるかもしれませんが、その書き方と理由をしっかりと記入すればマイナスポイントにはなりません。履歴書に中退を書かないで事実を隠すのではなく、必ず正直に記入しましょう。
中退の書き方
履歴書に中退を書く際、どのように記入すれば良いのか悩みます。例文を紹介するので参考にして下さい。
- 「○年○月 〇〇高等学校 芸術家 中途退学」
- 「○年○月 〇〇高等学校 工学科 中途退学 一身上の都合により退学」
- 「○年○月 〇〇短期大学 経済学部 中途退学 留学を目指す為退学」
このようにシンプルに記入したり、理由などを記載する事で中退を知らせましょう。
中退理由の書き方
中退を履歴書に記載する場合、出来るだけその理由を記入する事をおすすめします。中退だけの場合、その履歴書を受け取る相手によって解釈が変わってしまい、悪いほうに取られてしまう可能性もゼロではありません。
例えば、家族で介護が必要なる人間が出た場合など、「在学中に祖父が要介護となった為退学」と記入した後、「介護士資格取得予定の為勉強中」など前向きな理由などを書き添えても問題ありません。家庭の経済的理由、健康上の理由、目指す夢が見つかった、進路変更をした等の前向きな退学理由を記入するようにしたいところです。
履歴書は中退の事実も含めて誠実に記入しよう!
履歴書の基本は嘘のない、誠実な真実のみを記入する事です。もしも中退歴があっても、前向きな理由を添えた書き方で提出するようにしましょう。