顧客と契約を交わす際や、ビジネスの間で合意が必要な場面で重要となる書類が同意書です。トラブルが起きた際でもスムーズに対応出来るように同意書の書き方を例文を交えて解説します。手書きでも効力はあるのか?署名は必要なのか?テンプレートは存在するのか?についても触れます。
同意書とは?
提示された内容に同意の意思がある状況で署名・捺印をして同意の意思を示す為の書類です。
同意書はどのような場面で使用されるのか?
例えば、ビジネス面では以下のようなシチュエーションで同意書に署名が必要なケースがあります。
- お仕事を委託
- 個人情報を提供
- エステやマッサージネイルやまつげエクステといった美容関係の施術を行う
他にも以下のような様々な場面で同意書が必要になる事があります。
- 手術を行う
- 未成年者のアルバイトや何か契約を結ぶ
- 著作権利用の同意
同意書と契約書の違いとは?
法的な問題で証拠効力が強い弱いの差は全くありません。契約書は、作成の際に作成方法の規則が少し厳しいです。同意書は、決められた様式は無く必要最低限の記入のみで、法的効力を発揮出来ます。
同意書の書き方
同意書のテンプレート
一般的なテンプレートを紹介します。このように必須項目さえ満たしていれば簡易的な作成方法でも同意の証拠としては十分有効です。尚、未成年のアルバイトに関わる同意書や未成年にエステや美容関係の施術を行う際の同意書、未成年に向けては親権者の同意も必要になるので、親権者署名欄も作成しておいて下さい。
〇年〇月〇日
●●同意書
私●●●●(名前)は、●●について下記の通り同意いたします。
記
・
・
・
以上
〇年〇月〇日
甲
住所
氏名 ㊞
乙
住所
氏名 ㊞
同意書の必須項目
- 何の同意書なのかをタイトルに
- 日付
- 何を同意したのか
- 「同意します」という旨
- 署名・捺印欄
これらはすべて証拠物として扱うのであれば、必ず記入しておかなければいけません。作成後のチェックは入念に行って下さい。
同意書の有効期限
同意書自体に有効期限は無いので期限を用紙に記入していないなら、この同意書の効力はずっと有効という事になります。期限を設けるなら、「〇年〇月〇日迄とする。」というように有効期限を記入しておいて下さい。
同意書の書き方ポイント
同意書の書き方を身に付けるにあたって押さえておきたいポイントを紹介します。
詳しく、簡潔に
だらだらと長い文章だと読み手も良く分からなくなくなってしまいます。合意の内容は詳しく、ですが出来るだけ簡潔に書くように心がけて下さい。
1枚に収まらない時は?
合意書がどうしても長くなってしまい、2枚以上になるシチュエーションでは以下の防止の為にも製本を行って下さい。
- ページ差し替え
- 改ざん
- 紛失
手書きでも効力あり!
必要事項の記入があれば手書きでも問題はありません。手書きで書くなら必ずボールペンのような消せないペンで記入します。記入ミスがあったケースでも修正液や修正ペンは使用せず、二重線で消して訂正印を押すようにして下さい。
同意書の用紙サイズ
用紙サイズは決まっておりません。サイズが小さいから、大きいからと言って、証拠書類の効力がなくなるという事はありません。作成しやすいサイズで大丈夫です。
同意書の書き方における注意点
同意書の書き方を身に付けるにあたって押さえておきたい注意点を紹介します。
日付・捺印は重要
同意書の作成にあたり、記入漏れが生じやすい日付や署名・捺印は、トラブルが起きたときに重要となります。日付・捺印のみならず、必要事項の記入漏れは法的な証拠効力が弱くなってしまうので、気を付けて下さい。
印紙の有無
同意の内容が課税文書であり、かつ高額であれば同意書であっても印紙が必要になります。例えば、不動産の売買契約書や金銭の借用に関わる同意書、金銭に関わる文書であれば、印紙の有無を確認して作成しておいて下さい。
印紙税額表
- 5万円未満…非課税(印紙不要)
- 100万円以下…200円
- 100万円超200万以下…400円
- 200万円超300万円以下…600円
- 300万円超500万円以下…1,000円
- 500万円超1千万円以下…2,000円
- 1千万円超2千万円以下…4,000円
- 2千万円超3千万円以下…6,000円
変更がある際は新しく作り直す
同意に変更が生じたら、書き足さずに必ず作成しなおします。そして、署名・捺印ももう一度貰うようにして下さい。この時トラブルを避ける為にも、些細な変更であっても変更箇所も必ず説明し、同意の元署名をもらうようにして下さい。
法的効力を持たない例
- 内容が法律に反していた
- 無理やり同意させ、同意書に署名をさせた事が判明
- 詳細を隠し、署名をさせた
これらのケースは、法的効力が無効となります。かならず双方が納得の上、署名をしてもらうように、そして不備の有無や法律に反していないかも必ず確認しておいて下さい。
同意書を取り消したいが可能か?
同意書は双方合意した証明書となります。取り消しを希望しても、相手がNOと言えば取り消しは不可です。相手次第で可能か不可能か決まりますので、取り消しを考えているなら一度契約者との話し合いが必要となります。
テンプレートで簡単作成!
同意書の作成は、無料でダウンロードが出来るテンプレートサイトで簡単に入手出来ます。テンプレートをダウンロードして使う際は必ず必須事項が記入してあるかを確認してから使うように注意して下さい。
同意書の書き方を身に付けてビジネスで有利に動こう!
同意書は法的効力を持つ文章です。適宜署名をもらったり書き方を押さえて、ビジネスにおける必要なシチュエーションではしっかり同意書を書いて損のないように立ち回れると良いです。