夏日が続く時期の外回り。あまりの暑さに腕まくりしながら営業をかけている方もいるでしょう。また、時期的に腕まくりしながら会社で仕事をされる方もいれば、気合いを入れる為にする方もいるかもしれません。なんとなく自然に見える行為ですが、状況によってはビジネスマナー違反になります。ビジネスマナーにおける腕まくりの是非やビジネスマナーを守った暑い対策のやり方について考えていきます。
腕まくり自体はNGではない
一般的なビジネスの場で腕まくり自体はNGといったわけではありません。どうしても暑い中で作業をしなければならない時や、汗がびっしょりと出てしまうようなシチュエーションであれば必須ともいえるでしょう。
しかし、だからといって腕まくりが100%許容されているといったわけでもありません。要はシチュエーションによっては、マナー違反とされる事がありうるという事です。ビジネスマナーとして厳しいシチュエーションとは、どんな時なのでしょうか。
【失礼なビジネスシーン①】公的な場で
公務を行う方はもちろん、重要な会議や打ち合わせ、また公的なイベントなどに参加する際はNGです。絶対的にマナー違反といったわけではありませんが、身だしなみとして違和感を与える事からこういった場では好まれません。
例えば、大切な商談で取引先がビシッとスーツで決めているのに、こちら側だけラフなスタイルだと違和感を与えます。こちら側が主導権を握っている取引であれば相手に威圧感を与えてしまいますし、相手が主導権を握っているケースはあまりにも非常識だと思われてしまうかもしれません。
その為、出来るだけこういったオフィシャルな場や大切な場では避けた方が無難かもしれません。
【失礼なビジネスシーン②】建設現場
建設業などをおこなっている方なら、事務所で雑務を行うのであれば別ですが、建設現場に赴いていたり、作業を行うといったケースではさすがにマナー違反と言わざるを得ません。
【失礼なビジネスシーン③】接客業
接客業をされている方なら、腕まくりはあまりよい印象を与えないでしょう。とくに丁寧なサービスをしている業種の方がしていると雑なイメージを与えますし、カジュアル過ぎる印象で質が落ちているような失礼なイメージを与えます。
厨房などで働いている方もそうですが、お客様から見える場合、「腕まくり=暑い=汗が出る」をイメージさせてしまう事から、不潔感を抱かれてしまう事もあるのです。腕まくりを良しとするお客様ももちろんいますが、中にはこういったサービス業の方が腕まくりする事に違和感を感じる方もいるでしょう。
【失礼なビジネスシーン④】目上の方との面談
腕まくり自体は自由といった社風の企業もあります。とくに服装をとやかく言われない業界もありますし、普段はスーツやオフィスカジュアルといったテイストであっても、着こなし自体にいろいろと口を突っ込んでこないケースもあり得ます。
しかし、そういった企業であっても目上の方との面談の時は避けた方がよいかもしれません。カジュアルなイメージを与えるほか、「流れ作業」といったイメージを与える事もあります。例えば、上司と面談の際に腕まくりでやってきたとします。
半袖で対応は出来るか?
極寒の中で腕まくりスタイルの人はいません。要は、暑い状況をどうにか涼しくしようといった気持ちで腕まくりをするのが一般的です。しかし、上記でお伝えしているように、ビジネスマナーとして失礼だとしているケースもある事から、悩ましい問題のひとつともいえるでしょう。
その対応として考えられるのが、半袖を着用するといった方法です。
その為、男性の半袖や腕まくりは「肌が見えて汚らしい」といったイメージがあり、ビジネスではマナー違反とされている事も無きにしも非ずです。仮に半袖が問題ない職場であっても、周囲に不快と思う方がいたら避けるべきといわれています。本来、自由なはずの服装なのですが、まだまだこういった方がいる現実があります。
キレイな腕まくりのやり方とは?
さて、腕まくりは日本のビジネスシーンではあまり好まれない傾向にあります。しかし、一方で業種によっては腕まくりが日常であったり女性人気が高いなど、それなりにメリットがあります。
しかし、肯定的に思われるのは上手なやり方で出来ている方に限るといわれており、雑な腕まくりはあまり人気がないのが現状です。
きれいな腕まくりのやり方とは、以下の通りです。
- 基本的に肘を見せない
- 最大でも3回程度の折り返し
- カフスに合わせてシワにならない程度にバランスよく折り曲げる
ビジネスマナーを守ったやり方で失礼のない腕まくりを!
企業やシチュエーションによって腕まくりの是非は変わってきます。職場の雰囲気によっては暑いから腕まくりしてもいいでしょうという空気で失礼に当たらない場所もあります。周囲を見渡してみたり、シチュエーションで空気を読むような形でやってみて下さい。郷には郷に従えでスマートに会社生活を生き抜いて下さい。