書き方・例文

災害があった地域への年賀状の書き方と文例を紹介!被災地へ失礼のないお見舞いと挨拶を



災害があった地域への年賀状の書き方と文例を紹介!被災地へ失礼のないお見舞いと挨拶を

毎年どこかの地域で起こる大きな自然災害は、地震だけではなく大雨や大雪、台風など天候によって起こる災害もあります。これらのような災害で被災された地域の方に対してお見舞いとして年賀状を送っても良いのかわからないと、悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。被災地への年賀状の出し方について、注意点やポイントも交えて紹介します。

年賀状とは?

年賀状とは、日本では奈良時代から年始めにお世話になった人や親戚などの家に訪問し新年の挨拶を行う【年始回り】という行事があったと言われています。時代が変わり、平安時代になると貴族や公家の間でもこの【年始回り】が広まりました。遠方に住む人に対しては直接挨拶ができないために年賀の書状が送られるようになったのです。このように、長い歴史を経て現代の年賀状のような形となりました。

災害があった地域へ年賀状を送っても良いのか?

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結論から言うと「送ってはいけない」というルールはありません。今年も無事新年を迎えることができましたね、という挨拶をする年賀状なので、被災した地域に住む方へ年賀状を送っても良いものなのか迷いますよね。送ってもいいかどうか迷った場合は、親しい間柄の人に対しては送ってもいいか尋ねてみることをおすすめします。

それほど親しく無い間柄の方に対しては、あなたの気持ちで送る・送らないを決めると良いかと思います。また、相手の性格によって決めるのも良いでしょう。例えば気難しい性格の人であれば「被災したのに年賀状なんか…」と思われてしまう可能性もあるので今年は送らないようにしたり、年賀状のコメントに無病息災を願う一言を入れるなどの工夫をするのもいいです。

災害があった地域へ年賀状を送る際の注意点

災害があった地域へ年賀状を送る際の注意点は以下のとおりです。

【書き方注意点①】コメントに気を付ける

年賀状は本来新年を祝うための行事です。しかし、被災した地域の方々は新年を祝う気持ちにはなれないと言う方もたくさんいらっしゃいます。そのため「おめでとう」というようなお祝いの言葉は避けたほうが無難でしょう。そこで、新年を祝う言葉の代わりに安否を気遣うような言葉や健康・幸せを祈る言葉を入れることをおすすめします。

【書き方注意点②】「がんばって」はNG

「災害に負けず頑張って!」とつい、言ってしまいがちですが「頑張って」は相手の負担になってしまう場合があります。災害が起こりすでにメンタルもボロボロな方に対して「頑張って」というのは更に追い打ちをかけてしまう恐れもありますので使わないように心がけてください。

【書き方注意点③】忌み言葉には注意

  • 去る
  • 失う
  • 滅びる
  • 別れる
  • 終わる

など、死を連想する言葉や漢字が含まれた言葉は年賀状では使わないようにしてください。よくある間違いでは「去年」です。「去年はお世話になりました」とする方も中にはいらっしゃるのですが「去」は死を連想する言葉で忌み言葉となりますので「昨年」「旧年」などと言い換えが必要です。

【書き方注意点④】普通のはがきで送る

被災地に送るはがきはお年玉付きの年賀状ではなく、通常の郵便はがきもしくは私製はがきを使いましょう。年賀状専用のはがきには「年賀」と朱書きが入っているため、あまりおすすめはできません。

災害が起こった地域への年賀状の書き方ポイント

被災地への年賀状の書き方のポイントは「賀詞を含めないようにする」ことです。では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。

【書き方解説①】「賀詞」を含めない年賀状とは

通常年賀状では「おめでとう」「祝」「寿」「福」「賀」「HAPPY」などの祝いの言葉を入れます。これらを「賀詞」と言います。文章にすると「迎春」「賀正」「あけましておめでとうございます」「A HAPPY NEW YEAR」などです。被災地へ年賀状を送る場合は、これらの賀詞が含まれている文章は避けるようにしましょう。

【書き方解説②】賀詞の代わりになる言葉

「あけましておめでとう」の代わりになる言葉は以下のとおりです。

  • 謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
  • 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
  • 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
  • 新春を迎え〇〇様のご多幸をお祈り申し上げます。

これらの挨拶の後にいたわりの言葉などを続けましょう。

被災地へ送る年賀状の文例

被災地へ送る年賀状の文例は以下のとおりです。

  • 昨年は大変な年でしたね。LINEの返事が帰ってきたときは本当にホッとしました。何か御役に立てることがありましたら、お気軽にお声がけくださいね。寒さ厳しい折、どうかご自愛くださいませ。
  • 昨年の地震により今も尚、不自由な日々を送られていることと存じます。私に何かできることがありましたら、お気軽にお声をかけてくださいね。一日でも早く生活が回復されて、明るい年となりますことをお祈りいたしております。向春の折、どうかお体を大切になさってください。
  • 新しいこの年が、幸多き年でありますよう祈念いたします。
  • 昨年の災害に対し、心よりお見舞い申し上げます。新しい年が〇〇様にとって明るい1年となりますように。
  • 穏やかな年でありますよう、心からお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
  • 昨年は災害で大変な状況にもかかわらず、変わらぬご高配を賜り恐縮至極に存じます。貴社皆様の本年のご躍進ご多幸を社員一同よりお祈り申し上げます。

最後は、相手の体を気遣う言葉や「今年もよろしくお願いします」といった文章で締めくくりましょう。

被災地へお見舞いの気持ちを込めて年賀状を送るときは書き方マナーを守って

被災地へ年賀状を送ることは、マナー上では送っても問題はないとされています。しかし、中には嫌がる方もいらっしゃいますので相手の性格や現状を見てどうするかを考えると良いでしょう。また、年賀状を送る場合は「年賀」が入った言葉は避けて相手を気遣うような一言を入れることを心がけて作成するようにしましょう。

他にも「頑張れ」などの励ましの言葉は相手にプレッシャーを与えかねませんので使わないよう、注意点をしっかりとチェックして作るように心がけてくださいね。年賀状の完成後は1度全体的に書き方に失礼がないかチェックをしてから出すようにしましょう!