喪中の人に年賀状を贈る、喪中なのに届いた、これらはなんとなくNGだと理解している方が多いです。とはいえ、実際に喪中の相手に贈ってしまったらどう対応すれば良いのか?知らずに相手から年賀状が届いた場合どうするのが良いのか?正しいマナーについて悩まれる方も多いです。
喪中におけるマナー(書き方や例文も)対処法について、贈る側と贈られて来た側それぞれで紹介します。
喪中になぜ年賀状がNGなのか
喪中には控えなければいけないという事は、多くの方が知っていて暗黙の了解になっています。喪中とは、【喪に服す期間】(故人の死を悼み自分の身を慎む行為)と言われていて、昔から【死はけがれ】とされています。
その【けがれ】を他の方へ広めない為にも、祝い事の挨拶を控えるという意味で、喪中期間には年賀状を出さない文化が広まりました。
喪中は関係性によって期間が異なる
その年(1年間)ではなく、関係性によって期間が異なります。
- 自分の両親や配偶者両親(義父母)=12ヶ月~13ヶ月
- 自分の兄弟や姉妹=1ヶ月~3ヶ月
- 自分の子供=3ヶ月~6ヶ月
- 自分の祖父母(父方)=5ヶ月
- 自分の祖父母(母方)=3ヶ月
一般的には上記以外(2親等以外)の親戚であれば喪中にしなくても良いという事です。ただし、上記以外の親戚だったとしても、同居をしていたり、関係が深くお祝い出来る気持ちになれないケースでは無理をして贈る必要はありません。
また、基本的には上記の様な期間が喪中期間とされています。とはいえ、上記期間を経過していたとしても、亡くなった年に贈るのは控えるのが無難です。
実は【マナー違反】に該当しない?喪中における年賀状
喪中ハガキを贈っているのに年賀状が届いた場合【喪中だと報告をしたのに!】と感じる方もいらっしゃるかと思います。とはいえ、正式にはマナー違反にはなりません。喪中はがきは、【喪中の為に、こちらからの挨拶を控えさせて頂く。】という事を伝える為であって、相手からの年賀状を断る事ではありません。
喪中期間に届いた年賀状にはきちんと返事を贈る
喪中期間に年賀状が届いて【なんて非常識なんだ!】という感情があったとしても、届いたハガキに対しては、返信が必要です。出してしまった理由は様々ですがマナー違反ではありません。受け取ったら年始状もしくは寒中見舞いで、年賀状を頂いた事に対しての御礼と、喪中期間なので送れなかったという旨を伝えて下さい。
喪中期間に年賀状を出してしまった時の対処法
マナー違反に該当しないと上記で説明致しましたが、受け取った側からすればあまり良い気はしません。そんなとき、どう対処をすれば良いのか?
まずは、お詫びのアナウンスを入れる
分かった時にすぐ(年内に)電話や手紙やメールでお詫びのアナウンスを入れて下さい。
寒中見舞いをおくる
新年が明けたあとに喪中期間と分かったら、寒中見舞いを贈って下さい。寒中見舞いを贈るなら、元旦から1月7日を過ぎて2月3日迄に贈る様にして下さい。
寒中見舞いに書くお詫びの例文
寒中お見舞い申し上げます
こちらのたびは〇〇様の喪中とは存じ上げずに 年始状を差し上げてしまい大変失礼致しました
遅ればせながら謹んで〇〇様のご冥福をお祈り申し上げます
寒い日が続きますが皆様もどうぞお体を大切にお過ごし下さい
令和○年一月
喪中期間だけど年賀状に代わるものを送りたいなら
- 寒中見舞い
- 年始状
代わりにこちらの2つの手順で贈る事が出来ます。寒中見舞いは、通常ハガキに挨拶と近況報告で良いです。年始状であれば、元旦から1月7日迄に年始めの挨拶として贈るハガキですが、おめでたい言葉を使う事は出来ません。寒中見舞い同様、通常ハガキもしくはお手紙に挨拶と近況報告の様な内容で贈って下さい。
喪中はがきに年賀状を贈っても良いとされていたケースは?
最近では、喪中はがきに【当方あてのお年状は喪中に遠慮なくお送り頂けると幸いです。】と記載されている事もあります。こういった状況では、相手が希望されているという事なので、年賀状を贈っても問題ありません。
とはいえ、【気持ち的に進まない】【やっぱり失礼なのでは…】と思う方もいらっしゃるかと思います。そうであれば、寒中見舞いや年始状で挨拶をすれば良いです。
年賀状は出せないが、貰うだけのケース
喪中期間の為、年賀状を控えなければいけない…。だけど年賀状は欲しいのであれば、個人が希望すれば頂く分に関しては問題ありません。とはいえ、年賀状を頂いたら寒中見舞いとして御礼を伝えるのがマナーという事は覚えておいて下さい。
ビジネス相手への年賀状
会社の方や仕事関係の方という様に、故人と面識がない方であれば、通常通り年賀状を出して下さい。ビジネス相手へ気を使わせない目的があります。また、ビジネス相手から年賀状が届いたシチュエーションの対処法は、会社の名義による年賀状での返信です。
※法人には喪中という概念はなく、個人に適用されるものである為。
喪中期間における年賀状におけるマナーを守ってお互いに気持ち良い新年を!
喪中を知らずに年賀状を贈ってしまったら、まずは分かった時点で謝罪をして下さい。そして、喪中ハガキを出したのにも関わらず、年賀状が届いたという方で失礼だな…と感じる方もいらっしゃるかと思います。松が明けてから【年賀状に対する御礼と喪中期間であった】事を伝える為に寒中見舞いを贈る様にして下さい。
マナーを守ってお互いにとって気持ちの良い新年を迎える事を心がけて下さい。