書き方・例文

工事打合せ簿とは?協議や承諾や受理といったフェーズで必要な書類の書き方をマスターして提出をスムーズに



工事打合せ簿とは?協議や承諾や受理といったフェーズで必要な書類の書き方をマスターして提出をスムーズに

工事関係書類には様々な種類があり、量も膨大です。その多くある工事関係書類の中でも「工事打合せ簿」は工事の円滑化を図るためにある、工事を進めるにあたって重要となる書類です。どれだけ相手に伝わりやすく作れるかが重要になる書類なので、書き方のポイントをいくつかおさえておく必要があります。協議や承諾や受理と幅広いシーンで求められます。スムーズな提出が出来ると安心です。

工事打合せ簿とは?

工事の受注者・発注者がお互いに施工状況を確認して、認識のズレが生じないようにするための書類を工事打合せ簿といいます。工事打合せ簿は、発注者もしくは受注者からの意見などがあった場合、その事項を記載し、処理や回答を行う事が必要とされています。

工事打合せ簿の内容は明瞭かつ簡潔に

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例えば、工事打合せ簿の内容の意味が伝わりにくかったり、物事を判断するための情報が足りなかったりすれば、処理や回答が遅れてしまう事があります。そうすれば、現場のスムーズな進行の妨げになってしまう恐れもあるのです。

また、受注者による協議はトラブルに発展しやすいといわれています。トラブルが発生し、承認を得ることができなければ工事を一向に進める事ができません。こういったトラブルを起こさないためにも、工事打合せ簿は「わかりやすく・簡潔に」を心がけて記入する必要があります。

工事打合せ簿の書き方

工事打合せ簿

発議者  :
発議年月日:
発議事項 :
工事名  :

内容
〇〇の施工について
1. ~の変更について協議いたします。
2. 概算金額 約◯円減額の見込みである

添付図    葉 その他添付図書

【処理・回答】
発注者:上記について…(指示・承諾・協議・通知・受理 します)
令和◯年◯月◯日
受注者:上記について…(指示・承諾・協議・通知・受理 します)
令和◯年◯月◯日

受注者:〇〇〇〇 ㊞/〇〇〇〇 ㊞
発注者:監督員 ㊞/副監督陰 ㊞

  • 協議理由
  • 課題(趣旨)
  • 問題点
  • 現状
  • 現場での対応
  • 対策検討
  • 添付書類(あれば)

工事打合せ簿に記載する【内容】の主な記載事項は上記の7項目です。

内容の部分に協議理由や対策検討の内容、数量、形状寸法、施工方法、図面などがすべて書ききれない場合は別紙にて添付しましょう。別紙に添付する場合は「別紙参照」などの説明書きを忘れずに記載しておきましょう。

最後には受注者・発注者の押印欄の作成を忘れずに行いましょう。打合せ簿には決まった様式はありませんので、とにかくわかりやすく相手に伝わりやすい書き方を目指しましょう!

工事打合せ簿の書き方ポイント

工事打合せ簿の作成時のポイントについてご紹介いたします。

【書き方ポイント①】タイトルをつける

どの書類にも言えることなのですが、何の書類なのかがひと目みて分かるように、タイトルをつけましょう。工事打合せ簿のタイトルをつけるときのポイントは、本題が何なのかをまず考えることです。例えば工事の種類・場所を入れたタイトルにすれば【〇〇付近の吹付け工事についての協議】というようになります。

【書き方ポイント②】まずは課題を明記

基本的に文章を書くときには「結論」から書くと伝わりやすくて読みやすいものになります。つまり、打合せ簿で主に何を伝えたいのか(趣旨は何なのか)といえば工事の「課題」ですよね。課題を後回しにしてしまうと、何をしたいのかが相手に伝わりにくくなってしまいます。ですので、まずは課題を明記しましょう。

【書き方ポイント③】問題点の明記

なぜ発注者の承認が必要なのかを記載する必要があります。例えば「本来必要な強度が足りていない」「工事対象道路で重機の走行ができない」など…。相手にしっかりと伝えるためには問題点を具体的に、そして抽象的な説明にならないように記載する必要があります。

【書き方ポイント④】数字を使う

相手になにかを伝える際には、数字を使うと伝わりやすくなります。また、改善や変更の許可を貰うためには、その信憑性を相手に伝える事がとても重要となります。適切な判断をしてもらうためにも、数字に表して具体的に伝えて根拠を表すようにしましょう。

【書き方ポイント⑤】表を使う

数字と同じく、表を使って比較してわかりやすく伝わりやすくなります。どの案が最適化、視覚的に伝える事によって、協議を円滑に進めることもできますので、特に比較を行う際には表を使って説明してみるといいですよ。

【書き方ポイント⑥】前後の比較

工事の前後の比較をしやすくするために、提案している策を実行した場合、策を実行せず原稿のままで進めた場合、それぞれの工期や費用を比較した書類を作ることをおすすめします。そうすれば、処理や回答をスムーズにしていただく事ができます。

【書き方ポイント⑦】努力を見せることも大切

「〇〇に対して〇〇をしてみました。〇〇ならなければ〇〇は改善されないと思います」のように「こうしてみたけど…」と、できることはしましたとアピールを行うことも大切です。

【書き方ポイント⑧】工事打合せ簿はメールでもやり取りが可能

通常工事打合せ簿は押印が必要になることもあり、書面でのやり取りが基本となります。しかし、遠方の現場に関しては、書類の郵送時間や費用もかかるためメールでの取り交わしも可能としている自治体もあります。例えば、打合せ簿の記入をして、押印した物をPDF化し、その他必要資料も一緒にメールに添付して送ります。またFAXでも送ることが可能ですよ。

協議や承諾や受理と様々なフェーズで使う工事打合せ簿は書き方を押さえて確実に提出しよう!

打合せ簿は、受注者・発注者の間で施工内容に相違がないようにするための書類で、施工を進めるにあたってとても重要となる書類です。打合せ簿の内容は、相手に正しく伝わらなければ回答が遅れ施工に遅れが生じたり、そもそも承認が得られないというトラブルが起こってしまうこともあります。作るときは「明確に」「わかりやすく」を意識して作るようにしましょう。

協議や承諾や受理といった様々なシーンで使う書類なので書き方をマスターしておけば業務も円滑に進みます。また、遠方の工事などの場合、書類のやり取りに時間がかかる場合は電子提出ができる場合もあります。電子提出のほうが円滑に進むこともあるので、ぜひ活用してみてください。