言葉・意味・使い方

契約書の以下余白とは?意味や使い方や書き方を理解して文書ルールを把握しよう!以上や斜線についても解説



ドキュメントetcを作る際に『以下余白』という表現を文書の中に入れる事があります。頻繁に使われる言葉ではないので以下余白とはどんな意味?と悩んでしまう人も居ます。以下余白は、契約書etcのドキュメントによってはとても大きな役割がある為使い方や意味やルールをしっかりと解説します。以上や斜線の使い方についても触れます。

以下余白とは

以下余白とは、文章の最後に余白が出来たときに『ここで文章が終わっています』という事を示す為の文章です。

主に契約書etcの重要ドキュメントで使われる事が多いです。

以下余白の必要性・目的

以下余白の大きな目的は、改ざんを防ぐ為です。ドキュメントに大きな余白が出来ている事で、その余白部分に後から追記が出来たり、文章の削除をした事によって空白が出来ているetcの、改ざんのトラブルが起こる事があります。追記を防いだり、もしくは削除を防ぐ為に『以下余白』はとても大きな役割があります。

『以下余白』の記載は強制ではないですが、契約書の他にも見積書etcの正式なドキュメントに空白がある場合は記載しておいたほうが良いです。

以下余白の書き方

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以下余白は文章の最後に記載します。大きく分けて2パターンあります。

1つ目が
~~~~~~。
以下余白

2つ目が
~~~~~~。以下余白

どちらを使用しても問題ないです。

また『以下余白』ではなく『以上』とするときがあります。その場合は、

~~~~~~~~。
以上

上記のように、最後の文章から1行改行をいれて右寄せで以上として下さい。とはいえ、以下余白には明確なルールがないです。とにかく『ここで最後ですよ』という事が伝わればOKで、上記のような書き方が一般的に見やすいとされて、用いられています。

以下余白の使い方

商品名 個数 料金
〇〇〇〇 1個 1,000円
〇〇〇〇 5個 5,000円
以下余白
合計 6,000円

上記のように、以下余白は公文書etcのドキュメントだけではなく、見積書や請求書、納品書etcの罫線が用いられているようなドキュメントにも以下余白は使えます。

『使い方①』数字の余白

数字を使うドキュメントについては、余白がある場合改ざんされてしまうおそれが高くなってしまいます。基本的には数字の間に空白は入れずに記載するように心がけて下さい。

改ざんされないように数字の前に『¥』と記載して数字の後に『―』もしくは『円』と入れる事で、数字の挿入を防ぐ事が出来るので覚えておいて下さい。

『使い方②』止め印

文の最後に書く『以下余白』と同じ役割を持っているのが『止め印』です。止め印とは文の最後に余白が出来たときに、ここで文書が終わっているという事を表す『ハンコ』の事を言います。使うハンコは基本的に、契約の署名に押したものと同じものを押して下さい。止め印を押す位置は、文章末尾すぐ横に押すようにして下さい。


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契約書の作り方やマナー

契約書の作り方にはある程度決められている事があります。

契約書を作る前には下記のようなマナーを守って作るようにして下さい。

  • 言葉は正式名称で、省略しない
  • 誰が読んでも分かりやすい内容で記載
  • 曖昧な事は書かない
  • 数字で表せる事は、出来るだけ数字を使う
  • 法律用語に基づいて記載
  • 契約書の記載内容は明確に
  • 契約内容は事前に当事者間で確認し合っておく
  • ネットで入手出来るひな形をそのまま使うのはNG。あくまで参考程度に
  • 契約書が複数になる場合、割印を

契約書の提示をする前に、上記のようなマナーがしっかりと守れた内容になっているか、必ずチェックしてから提示して下さい。特に、誤字脱字や数字の間違いetcに気づかずに契約締結となると、大きなトラブルに発展する可能性が高いです。

1人でチェックするのではなく、他の関係者の方にも契約書の内容をチェックしてもらい、完璧な状態で相手に提示するようにして下さい。

契約書の郵送マナー

契約書を郵送する際にもマナーがあります。まずは、契約書は大切なドキュメントなので折れたり汚れてしまわないようにクリアファイルに入れて、そのドキュメントが入るサイズの封筒を使って下さい。また、忘れがちですが『送付状』も同封しておくのがビジネスマナーの基本です。

送付状には封筒の中身がひと目で分かるように、箇条書きで何が何通入っているのかetcを記載しておいて下さい。そして、郵送方法はレターパックetcの追跡が出来る物がおすすめです。

収入印紙のマナー

契約書にも、収入印紙が必要になる事があります。例えば不動産の売買契約書や金銭借用の契約書etc、お金に関する契約書は、金額に合った収入印紙を貼る必要があります。他にも請負の契約書も収入印紙が必要になります。それぞれ、収入印紙が必要になる主な文書は下記のとおりです。

  • 不動産売買契約書
  • 不動産売渡証書
  • 金銭消費貸借契約書
  • 運送契約書
  • 貨物運送引受書
  • 工事請負契約書
  • 工事注文請負書
  • 請負金額変更契約書
  • 広告契約書
  • 物品加工注文請負書
  • 映画俳優専属契約書

これらのドキュメントで、1万円以上の金額の契約の場合は収入印紙が必要になります。

収入印紙を貼ら無かった場合、本来納付するべき印紙税の金額の2倍(本来納付するべき額の3倍)加えた『過怠税』が課されます。貼り忘れてしまった場合は、速やかに税務署へ申し出をして下さい。

ただ、貼り忘れて自己申告で税務署へ行ったとしても1.1倍の金額を収めなければいけませんので、貼り忘れには十分注意して下さい。

『以下余白』の意味を知り、使い方や書き方を身につけて契約書を安全に取り扱おう!

以下余白は、ドキュメントの空白部分の改ざんを防ぐ意味を持つ表現で、他にも『以上』と記載したり『止め印』が使用される事もあります。斜線を使うケースもあります。

いずれも、記載は強制ではないですが、改ざんのトラブルを避ける為にも、特に改ざんされては困る契約書をはじめとする重要なドキュメントには文章の最後に以下余白etcの表現を入れておく事がおすすめです。