書き方・例文

進退伺いとは?書き方や注意点をご紹介!手書きでも良いのかや退職願との違いについても



進退伺いとは?書き方や注意点をご紹介!手書きでも良いのかや退職願との違いについても

職場に務めていると様々な文書をつくる機会があるかと思います。とはいえ「進退伺い」を作る事は滅多に無いので、作り方がわからない…そもそも進退伺いとは?書き方がわからない…と悩む方もいらっしゃいます。進退伺いについて解説します。手書きで大丈夫かや退職届との違いについても述べています。

進退伺いとは?

業務上なにかの過ちを犯してしまった際に提示する文書です。職場で起こしてしまったのが、小さな過ちであれば報告書の提示程度ですみますが、職場に損害を与えてしまうレベルの重大な過ちを犯してしまったら提示するべきです。

また、通常は部下が不祥事を起こしてしまった場合、責任は監督責任のある上司にあるという意味を込めて提示される事があります。

上司も何らかの処分は負ってしまいますが、解雇には至らない事が多いようです。また、進退伺いは「始末書」と一緒に出されるのがスタンダードです。

進退伺いの目的とは?

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過ちを犯してしまった本人または上司が、処分の指示を上司に仰ぐ為に作られます。己の過ちをみとめた上で、その処分を職場のジャッジに任せる為です。

退職願とは?進退伺いとの違い

退職願は職場に対して、退職の意志がある事を表明する為の文書なので、処分の指示を仰ぐ進退伺いとは全く異なる書類です。つまり、進退伺いと退職願の違いは「ジャッジを己でするのか、職場でしてもらうのか」です。

始末書とは?進退伺いとの違い

始末書とは、己が起こしてしまった過ちを認め、謝罪し、その事情を書いて提示する書類です。進退伺いと始末書の違いは、記入者にあります。進退伺いは過ちを犯してしまった人の「上司」が書きますが、始末書は過ちを犯した「本人」が書きます。

始末書は、簡単に言うと「反省文」になります。過ちを起こしてしまった事に対して認め、その敬意を明確にして謝罪、そして今後同じような事が怒らないようにする為の対策などについて、過ちを起こした本人が記載します。

進退伺いを書き込む前にまずはいざこざの対応が優先

業務上で職場にとっても大きな損害を与えてしまうほどの過ちを起こしてしまった場合、焦って何から対処すればいいのかわからなくなってしまう事もあるかと思います。まずは、いざこざの対応が最優先です。過ちが起こったシチュエーション・背景を一度冷静になって整理してみましょう。そして、上司に起こった事すべてをありのままに伝えて下さい。

これらをはっきりとさせていないシチュエーションで進退伺いを書いてしまうと、不当処分などに繋がるおそれもありますので、必ずいざこざのシチュエーションをしっかりと把握してから書いて下さい。

進退伺いは手書きでもOK?

手書きでも問題ありません。中には、手書きのほうが気持ちがこもっていて伝わりやすいと言う方もいらっしゃいます。とはいえ、必ずしも手書きでないといけないという事はありません。とくに字に自信がないという方は、PCで作成する事をおすすめします。

ただし、手書きで提示するように指示される事もあります。その場合はゆっくり丁寧に書き込むよう意識して、手書きで提示するようにして下さい。また、決まった様式がある職場もあるので事前に伺っておきましょう。

進退伺いを作る際の注意点

注意点は下記のとおりです。

【書き方注意点①】書き損じ

手書きで作成する場合、書き間違える事もあるかと思います。もし、書き間違いがあれば必ず初めから書き直すようにして下さい。修正ペンや修正テープ、線を引いて訂正するなどはNGなので、気をつけて下さい。

【書き方注意点②】手書きで使うペン

手書きで提示する場合、使用するペンに注意が不可欠です。鉛筆やシャープペンシルなどはもちろんNGですが、消えるボールペンなどもNGです。文字が消せてしまうペンは使用せずに、通常のボールペンもしくは万年筆を使用するようにして下さい。

【書き方注意点③】虚偽の内容はNG

書き込む内容は、ありのままの内容を書いて下さい。少しでも処分が軽くなるようにと、内容をごまかして書いたりしてしまうと後で判明した際に最悪の場合、懲戒解雇となってしまう恐れもあります。嘘はいずれ分かってしまう事なので、初めから正直に伝える事が大切です。

進退伺いの書き方とは?

書き方は下記のとおりです。

【書き方①】進退伺いに不可欠な項目

  1. 提示日
  2. 宛先(基本、社長宛です。)
  3. 表題
  4. 提示者インフォメーション
  5. 過ちの内容
  6. 己の責任を認める文面
  7. 謝罪の言葉
  8. どのような処分になっても受け入れるという事を伝える文面

必要最低限、上記の8項目を記載するようにして下さい。表題は「進退伺い」とし、提示者インフォメーションは氏名の他に役職や部署などがあれば記載しておいて下さい。また、職場によっては必要項目が決められている事もあるので確認しておきましょう。

【書き方②】内容はシンプルにまとめる

進退伺いに余計なインフォメーションが入ってしまっていると、読む方にとってシチュエーションが把握しにくく適切なジャッジが下せなくなってしまう恐れもあります。進退伺いと一緒に「始末書」を提示する場合は、そちらにも詳しい内容が記載されているかと思います。いずれにしても、進退伺いに書き込む内容はシンプルにまとめるようにして下さい。

【書き方③】己に責任がある事を伝える

進退伺いの本文で、言い訳や弁解をしようとする言葉を入れると処分が余計に厳しくなってしまう恐れもあります。言い訳をせず、責任はすべて己にあるという事を認めた文面を入れましょう。

進退伺いは退職願届や始末書との違いと意味を理解した上で手書きでも良いので書き方を間違えずに作ろう!

進退伺いは、職場に損害がでるほどの大きな過ちを起こしてしまった際に作る書類です。己の責任を認めて、対処について職場のジャッジに従うという意思を表す為という意味があります。似ている文書に退職願や始末書がありますが違いを理解しておいて下さい。

内容はシンプルにわかりやすく、また起こったいざこざに対して言い訳などの言葉を入れない書き方が大きなポイントです。手書きでも問題ありません。進退伺いは出来れば作りたくない書類です。進退伺いを作らなければいけないシチュエーションになる前に、いざこざが起こらないよう日頃から気を付けるように心がけましょう。