言葉・意味・使い方

「伺う」とは?「参る」との違いは?ビジネスシーンでの使い方と例文を見てメールスキルを伸ばそう!言い換え可能な類語も紹介!



「伺う」とは?「参る」との違いは?ビジネスシーンでの使い方と例文を見てメールスキルを伸ばそう!言い換え可能な類語も紹介!

ビジネス現場ではよく【伺う】という言い回しを耳にします。【伺う】という言い回しは【御社へ伺う】【この商品について伺いたい】etc、言い回しは同様ですが利用するシーンによってニュアンスが異なります。シーンによって使い分けが必要で、とくにビジネス現場では正確な使い分けが大切です。【伺う】について、メールでも役立つビジネス現場での使い方と例文を解説します。言い換え可能な類義語も紹介します。【参る】との違いは?

【伺う】とは?

伺うとは【行く】【聞く】【尋ねる】の3つのニュアンスが存在します。これらの言い回しを謙譲語にした言い回しが【伺う】です。それぞれ、言い回しによって使い方が異なりますので、正しく利用出来るようにそれぞれの使い方についてしっかりと覚えておいて下さい。

【伺う】の正確な使い方

【伺う】は【行く】【聞く】【尋ねる】の3つニュアンスが存在しますが、それぞれの使い方についてご紹介致します。

【行く】のニュアンスの使い方

【行く】のニュアンスで利用される【伺う】は、相手がいる場所へ行くというニュアンスで利用されます。

具体的な使い方は

  • これから御社へ伺います。
  • ◯月◯日の14時に、そちらにお伺いしても宜しいでしょうか?

etcです。実は【伺い】に接頭語の【お】を付けてしまうと二重敬語になります。ですが、より敬意を込めてというニュアンスで基本的に利用されています。とくに取引先etcに利用する【伺い】は【お】を付けたほうが丁寧とされています。

このように【お伺い】のシチュエーションでは二重敬語であるが許容範囲で基本的にも利用されているので、敬意を払って相手と接したいというシチュエーションでは【お伺い】とするように覚えておいて下さい。

【聞く】のニュアンスの使い方

【聞く】のニュアンスで利用される【伺う】は【このように聞いています】【話を聞かせてほしいです】【話を聞いています】といったニュアンスで利用されます。

具体的な使い方は

  • お話を伺っても宜しいでしょうか
  • ◆◆様より伺っております

etcです。

【聞く】というニュアンスで【伺う】を利用するシチュエーションの注意点が、伺うはあくまでも聞く方を敬う言い回しです。その為、社外の方へ【弊社の課長より伺っています】といった使い方は間違いなので用心して下さい。

【尋ねる】のニュアンスの使い方

主に【尋ねる】のニュアンスで利用される【伺う】は、主に相手に質問をする際に利用されます。

具体的な使い方は

  • あなたのご予定を伺っても宜しいでしょうか
  • お名前を伺いたいです
  • お伺いしたいのですが、このバスは◆◆で止まりますか?

etcです。

【伺う】の言い換え可能な類義語とは?

言葉・意味・使い方、伺う、テンプレート

【伺う】の言い換え可能な類義語には【窺う(うかがう)】【参る】etcが存在します。まず【伺う】と同様の読み方をする【窺う】は【そっと様子を見ている】【内緒で探りを入れている】etcのニュアンスが存在します。

例えば

  • あの方はいつも周りの顔色を窺っている
  • 来週の試合に勝つ為に、相手チームの様子を窺う

etcといった使い方をします。このように、漢字によってニュアンスが全く違う為、特にメールや手紙etcでは用心して使わなければいけません。次に【参る】ですが【参る】は【行く】の謙譲語です。

  • ◯月◯日◯時に御社へ参ります。
  • これからそちらへ参りますので、もうしばらくお待ち下さい。

といった使い方をします。使い方は【伺う】と同様な使い方ですが【参る】はビジネス現場ではあまり利用されていない言い回しです。とくに、より敬意を表したい相手には【伺う】の方を利用するようにして下さい。

【伺う】を利用するときの注意点

【伺う】を利用するシチュエーションでは、下記のような注意点に用心して利用するようにして下さい。

メールのやり取りは特に用心

【伺う】は、口頭のシチュエーションとメールのシチュエーションでの違いは特にないです。ですが【伺う】には様々なニュアンスがあるので、メールではニュアンスを履き違えて伝わってしまうおそれも。どういうニュアンスの【伺う】なのか、明らかにする為には前後の言い回しでしっかりと説明しなければいけません。また【窺う】でも説明した通り、漢字によっては全くニュアンスが異なる事も覚えておいて下さい。

二重敬語

【お伺い】は二重敬語ですが、基本的に利用されているので特に問題ないと言いました。ですが【お伺い致します】や【お伺いさせて頂きます】とすると、過度な敬語と捉えられてしまうおそれも。とはいえ、こちらも基本的に利用されている言い回しの為、過度に気にする事はないです。ですが、正確な使い方は【伺いたいです】etcとシンプルにする事です。【お伺い】を多用する事は避けて下さい。

ビジネス現場で利用出来る【お伺い】の例文

ビジネス現場で利用出来る【お伺い】の例文は下記のとおりです。

  • ◯時にそちらへ伺います(お伺いします)ので、◆◆でお待ち下さい。
  • これから御社へ伺っても(お伺いしても)宜しいでしょうか。
  • 大雨で電車がストップしております。その為◯時からの会食に伺う事が出来ません。
  • 大変申し訳御座いませんが、あいにく明日は予定があり伺う事(お伺いする事)が出来ません。
  • ◆◆の件につきまして、御社のご意向を伺いたい(お伺いしたい)のですが宜しいでしょうか。
  • 本日の講義では、大変有意義なお話を伺う事が出来ました(お伺いする事が出来ました)有難う御座いました。
  • 伺いたいのですが(お伺いしたいのですが)◆◆様は◆◆で間違いないですか?
  • 失礼な事とは存じますが、◆◆様のご年齢を伺いたい(お伺いしたい)のですが。
例文

次回の会議のスケジュールを決めたいので、ご予定について伺います。(お伺いします)

  • ◯月◯日(◯)◯時~◯時
  • ◯月◯日(◯)◯時~◯時
  • ◯月◯日(◯)◯時~◯時

上記3つの中で出席可能な日時は御座いますか?もし難しいようであれば別日でも候補が御座いますので、お気軽におっしゃって下さい。お忙しい中恐れ入りますが、ご回答お待ちしております。◆◆の商品につきまして、いくつか質問したい事が御座います。

つきましては、近々御社へ伺いたい(お伺いしたい)と思っておりますが、ご都合の宜しい日時を伺っても(お伺いしても)宜しいでしょうか。

お忙しいところ大変申し訳御座いませんが、何卒宜しくお願い致します。

【伺う】と【参る】を混同せずに正確な使い方でメールを礼儀正しく作り上げよう!

日本語には尊敬語や謙譲語といった多種多様な言い回しがあり、大方になっても間違った使い方を身に付けてしまっている方も残念ながら存在します。小さい所からボロが出るように印象も悪くなってしまいます。メールでの言い回し遣いを間違えないように基本的な言い回しは把握しておくと安心です。

似たような言い換えにも利用出来る類義語も身に付けておけば適材適所で言い回しを使いこなせてかっこいいです。ビジネスマンにとって軽く見過ごせない基礎的なスキルです。