初めての相手に手紙を出す際などに使う「突然の手紙で失礼します」。ビジネスシーンはもちろん、お世話になった人への手紙にも使えます。冒頭の挨拶文として役立つので、その意味や使い方を知っておきたいポイントです。そこで「突然の手紙で失礼します」の正しい使い方や例文やメッセージツールでの活用法も紹介します。これで初めての相手に対する手紙の書き方も安心です。
「突然の手紙で失礼します」はどんなシーンで使われる挨拶?
「突然の手紙で失礼します」という挨拶は多くの方が見聞きしたり、実際に使った事があるでしょう。書き出しの挨拶として有名なワードであり、汎用性が高いです。では、どのような時に使われるのか解説します。
その言葉の通り、突然手紙を送る時です。初めましての相手や面識はあるけど交流のなかった人へ手紙を出す際に用いられます。いきなり手紙を送る事へのお詫びや配慮を表現している挨拶です。相手がお客様などのビジネスに関係する手紙であれば間違いなく冒頭に入れた方が良いでしょう。他にも疎遠になりつつあった人やお世話になった人への挨拶や報告(結婚や転勤やイベントの招待)の手紙にも使えます。
「突然の手紙で失礼します」は「いきなり手紙を出してすみません」といったニュアンスの挨拶なので、当てはまるシーンなら基本的に使って大丈夫です。
「突然の手紙で失礼します」の例文や使い方は?
「突然の手紙で失礼します」という挨拶の使い方はかなり簡単で、難しくありません。今日から正しく使える事でしょう。
では、例文を紹介していきます。
例文①:ビジネスシーンでの一般的な書き出し
- 突然の手紙で失礼します。私、〇×株式会社の△△と申します。この度~
上記はビジネスシーンでの例文です。本文の前に「突然の手紙で失礼します」を付ける事でいきなり連絡する無礼をお詫びしています。使い方のほとんどが上の例文のようになるので覚えておきましょう。また、初めましての場合もそうでない場合も、次に自己紹介を入れるのを忘れずに。
例文②:ビジネス以外での目上の人やお世話になった人向けの書き出し
- 突然の手紙で失礼します。お久しぶりです。
ビジネスではないところで目上の人やお世話になった人へ送る手紙の冒頭です。取引きではない為固すぎる必要はありません。よそよそしい感じになってしまうので、「突然の手紙で失礼します」以外は柔らかめな文章にしましょう。
例文③:取引先などのビジネス相手に対する書き出し
- 突然の手紙を差し上げる失礼をお許し下さい。
こちらは最上級に固いシーンで使う言葉です。絶対に嫌われたくない取引先や相手に送る際に使いましょう。しかし用いる際はその後の本文も同じタッチで書いて下さい。冒頭だけかしこまっているのに中身が雑だと違和感があります。
例文④:友達に対する書き出し
- 突然の手紙でごめんね!ビックリした?
昔の友人に結婚などの報告をする際の冒頭はこんな感じがおすすめです。仲が良い相手には「失礼します」と書いた方がよそよそしく距離を感じさせてしまい、返って無礼になってしまいます。こうした崩した表現も覚えておくと、いざ手紙を出すときに困りません。
「突然の手紙で失礼します」の注意点
「突然の手紙で失礼します」という挨拶を使う際の注意点は知っておきたいポイントです。間違った使い方をすると相手を不快にさせてしまう事もあります。
挨拶の注意点①:頻繁に連絡を取っている相手
まずは使い方のミスは避けましょう。「突然の手紙で失礼します」はいきなり手紙を送ってすみませんという気持ちを表現した挨拶です。その為、頻繁にやり取りをしている相手に使うのはNGです。「突然」ではありませんからね。
挨拶の注意点②:返信
返事の冒頭に付けるのも間違いです。こちらから送るときのみ使えます。
挨拶の注意点③:連絡は取っていないが、最近会った相手
面識があるものの、連絡を取っていない人へ送るケースでも避けましょう。相手に「いつからが突然?」と混乱させてしまうでしょう。1週間前に会ったり文通をしてたりする人に送る手紙は「突然」ではありません。付ける必要はないです。明確な基準はありませんが、3ヶ月以上やり取りがない場合は「突然の手紙で失礼します」と付けて良いでしょう。1年以上関わりがない場合はなるべく付けた方が良いです。
「突然の手紙で失礼します」に似た挨拶とは?
ビジネス以外のシーンで「突然の手紙で失礼します」という挨拶を用いるのはかしこまり過ぎていると感じる方も多いでしょう。そんな時には似た表現の挨拶をするのがおすすめです。
- 初めてのお便り差し上げます。
- 初めてお手紙差し上げます。
上記のような挨拶があります。ビジネスのシーンでは「突然の手紙で失礼します」を使うのが無難ですが、仕事以外では上の2つを使っても問題ありません。それほど固い感じにもならないので、どこか親近感のある仕上がりになります。
また、例文でも紹介しましたが、「突然の手紙で失礼します」を崩した表現でもOKです。
- いきなりの手紙で失礼します。
- 初めて手紙を送らせて頂きました。
- 突然ですが、手紙を書いてみました。
状況に合わせて使い分けましょう。
手紙以外でも使える挨拶!「突然の〇〇で失礼します」の活用法
時代が進むにつれて手紙のやり取りは減ってきています。特にビジネスの世界ではメールやチャットなどでコミュニケーションを取る方が多いでしょう。お問い合わせも手紙ではなく、専用フォームを通してメールで送るケースがメジャーです。また、ビジネス以外の連絡はLINEやSNSが主流になってきています。結婚式の招待連絡も手紙ではなくメッセージツールで済ませたいという方も多いはずです。
実は「突然の手紙で失礼します」という挨拶は、アレンジすればどのような連絡手段でも使えるのです。例の文面と共に解説していきます。
メールでの文面
- 突然のメールで失礼します。
- 初めてメールいたします。
- 突然のメールをお許し下さい。
- お久しぶりです。報告したい事があり、メールさせて頂きました。
手紙ではなくメール版の挨拶です。これまで紹介した例文の「手紙」を「メール」に入れ替えただけですが、ビジネスシーンでも通用します。冒頭に「突然のメールで失礼します」と入れた後に名乗り、要件を伝えましょう。
LINEやダイレクトメッセージにおける文面
- 突然のご連絡失礼いたします。
- 突然ですが、伺い事があり連絡させて頂きました。
こちらは多くのメッセージツールで使える挨拶文です。特にLINEやSNSのダイレクトメッセージなどで連絡する際におすすめです。なぜなら「突然のLINEで失礼します」「突然のダイレクトメッセージで失礼します」と書くと文がスッキリしませんし、ユルい感じが出ています。
友人とのやり取りなら良いですが、目上の方やお世話になった人には「連絡」という言葉を使いましょう。
電話での挨拶にも!
- 初めて電話させて頂きました。
- 突然のお電話で失礼いたします。
実は文章だけではなく、電話でも使えるのです。初めて掛ける相手に「いきなり電話してすみません」というお詫びが出来ますし、受け手も「初めての人だ」と分かってくれるのでコミュニケーションが円滑に進みます。
手紙だけでなく幅広く使える挨拶!印象UPの為にも使おう!
「突然の手紙で失礼します」という挨拶文は、いきなり手紙を送る事へのお詫びや無礼に対する申し訳ない気持ちが込められています。初めての手紙を書く際にはなるべく付けましょう。相手からの第一印象も良くなります。
では、最後に改めて挨拶の重要ポイントをまとめます。
- 「突然の手紙で失礼します」はいきなり手紙を送ってすみません、というお詫びの意味。
- 「突然の手紙で失礼します」の後には必ず自己紹介をしよう。
- さまざまな言い換えの挨拶があるので状況に合わせて使える。
- メッセージツールや電話でも使える挨拶。
「突然の手紙で失礼します」は汎用性が高い挨拶ので、覚えておくとさまざまなシーンで活躍します。難しい表現ではない為、この機会に正しく使えるようになりましょう。また、手紙は丁寧に書く事を忘れずに。