書き方・例文

転勤を断る理由の例文を紹介!正当な理由(育児や家族の介護)で拒否は不可?「転勤なら辞めます」はアリ?



日本では未だに転勤しないと出世出来ないという文化が残っている企業も存在します。しかし終身雇用制も崩壊しつつある昨今、自分自身のライフスタイルを重視している人が増えてきました。

転勤をしたくないという気持ちを抱えて「転勤なら辞めます」と主張するのはわがままだと言い切れない文化になってきたように感じます。転勤を断る理由の例文を紹介します。正当な理由(育児や家族の介護)で拒否は不可なのかについても触れます。

転勤の目的とは?

転勤は、会社においてこれまでの勤務場所が変更となる事を言います。目的がいくつか存在しますが、その中でも大きな目的となる理由が以下です。

  • 組織の活性化
  • 幹部候補の育成
  • 人員配置の適正化

新しい人が入る事で以下のようなメリットが生じます。

  • 新しい意見や発見が期待出来る
  • 会社のさらなる成長を期待出来る
  • 様々な部署や地域で経験を積ませる事で、幹部候補生を育てられる

このように、会社にとって大きなメリットに繋がります。

転勤は基本的に拒否が出来ない

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  • 今の職場環境が好き
  • 今の仕事内容が好きや慣れている
  • 転勤先が遠い
  • 単身赴任が嫌だ
  • 家族に負担をかけたくない
  • 今の場所から離れたくない(家を購入した)

転勤をしたくない理由は様々です。ですが、どのような理由で拒否したくても原則拒否は不可です。就業規則や雇用条件などに「転勤あり」で入社しているケースは特に、いかなる理由でも拒否がより難しくなってしまいます。

転勤を拒否出来るケース

辞令が出てしまったが、どうしても断りたいというケースには正当な理由が必要となります。まずは、拒否出来るケースのチェック前に就業規則や雇用契約を再度確認して下さい。

就業規則や雇用契約と異なっている

あなたの就業規則や雇用契約書に「転勤なし」と記載があるなら、断るための正当な理由になります。このシチュエーションで拒否出来ないと言われたら契約違反となります。

入社時の就業規則や雇用契約書を持参し、転勤拒否に関わる話を進めると良いです。

育児に支障が出る

育児で子供がまだ小さい家族が居たり、転校が必要となったり、家庭に大きな影響が出てしまう事を理由に拒否出来ます。ただし、会社によっては以下のような古い考えを持っている会社も中には存在します。

  • 「妻が仕事をやめて育児に専念すれば良い」
  • 「妻がついてくるのは当然」

このような社風であれば、拒否は不可です。

介護に支障が出る

家族に介護が欠かせない人がいて、自分の転勤によって介護に支障が出るケースも正当な理由として訴える事が出来ます。具体例は以下の通りです。

  • 寝たきりの母や父がいて自分がいないと面倒を見る人がいない
  • 子供に持病がある
  • 妻だけでは大きな支障が出てしまう

自分自身の体調に支障が出る

正当な理由としては少し弱いのですが、例えば持病があって特定の病院の通院が必要なケースや、転勤先付近の病院で同じような治療や療養が出来ないなどの理由です。

このシチュエーションでは持病があるという事を会社が知っている必要があります。
会社へ診断書の提出が必要になる可能性もあるので、何か持病がある方は診断書をもらっておくと良いです。

家族や家庭に支障が出る

例えば新婚で妻が不妊治療をしているのであれば、不妊治療を続けていくのが困難になり、家族計画に支障が出てしまうなどです。実際、近年子供が出来にくいという女性が増えていて、不妊治療に通っている女性も増えてきています。治療にはタイミングなども重要です。

転勤をしてしまうと子供を授かる機会も減ってしまい、家族計画をしっかりと立てる事も難しくなってしまいますよ。このようなケースも正当な理由として提示が可能です。

転勤を断る理由が言えないケース

断る理由がどうしても伝えられないケースでは「一身上の都合により」と伝えるしかないです。しかしこのシチュエーションは断る正当な理由が提示出来ていないので、免れる事はほぼ不可能です。また、転勤を免れたとしても印象が悪くなってしまう可能性が高いので、しっかりと理由を伝える事をおすすめします。

転勤のうまい断り方

以下のポイントをチェックして覚えて下さい。

【断り方①】協力を依頼

可能であれば上司などの協力を得られると、とても良いです。まずは直属の上司へ転勤の話が出た事と、こういった理由で断りたいと思っているという旨を相談してみて下さい。優しい上司であれば、上層部に掛け合ってくれるかもしれません。

また、上司が「いいカッコ」をしたい人であれば、相談の前に「じつは〇〇さんに初めて相談します…」「〇〇さんにしか言っていない事…」などと「あなたを信用していて、あなただけに相談します」という伝え方をすれば、かなり効果的です。

多様は逆効果なので、ここぞ!というときに使ってみて下さい。

【断り方②】低姿勢で依頼

始めから「転勤なんていやだ!」「こんな家庭環境なのに転勤なんて無理だ!」というような断り方は絶対にNGです。なるべく低姿勢で「お伺い」の体裁で話を進めるのがベストです。ただし、低姿勢すぎてもNGです。

断りたい理由を分かりやすく具体的に伝え「転勤を拒否しているわけではないです!ただ、今は事情があって出来れば避けてほしい…。」という感情が伝わるように話してみて下さい。

大切なのは「転勤を拒否しているわけではない」という事を理解してもらう事です。

転勤を断る理由の例文

母親がガンになり、自宅での看病が必要となったので、今回の転勤は断らせていただけませんか?わたしの家庭は共働きで、私が転勤となると妻一人に育児を任せなければいけません。仕事も辞めるわけにはいきませんし、妻に対しての負担が大きくなると家庭に大きな影響が出てしまいます。

なので転勤はお断りさせていただく事をお願い出来ないでしょうか。妻が不妊治療をしているのですが、転勤になると不妊治療を続けられなくなり、家族計画が立てられなくなるので今のタイミングでは転勤が難しいです。お断りさせていただく事をお願い出来ますでしょうか。

「お断りします」と断言せず、あくまで「お願い」として伝えるのがポイントです。
転勤があるくらいなら転職する!という考えを持っている人であれば「どうしてもというのであれば会社を辞めます」と伝えるのもアリです。

転勤の拒否は基本的に不可。断り方によって可能になるケースも。

転勤は基本的には拒否が不可です。ただし、正当な理由があれば、会社によっては取り下げをしてくれるケースもゼロではないです。いかに「同情を買えるか」が勝負ポイントになります。とにかく「転勤を拒否しているわけではないけど、どうしても今は…」という感情を出して伝えてみて下さい。