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うつ病の傷病手当のもらい方について受給条件や申請方法を徹底解説!診断書は必要?退職しないともらえない?



うつ病の傷病手当のもらい方について受給条件や申請方法を徹底解説!診断書は必要?退職しないともらえない?

うつ病の傷病手当のもらい方について受給条件や申請方法を徹底解説します。診断書は必要なのか、退職しないともらえないのか、など不安が沢山あるかと思います。

うつ病によって休職や退職をせざるを得ない状況になった場合、傷病手当を受給出来れば生活の助けになります。しかし、傷病手当は全ての人が受給出来るわけではなく、いくつか条件があります。

傷病手当金とは?

傷病手当金とは、病気や怪我などで会社を休んだ時に、会社から十分な報酬が受けられない際に支給される手当です。対象者は、健康保険に加入している被保険者や、その家族になります。うつ病によって会社を休んでいる時も、健康保険に加入していれば傷病手当金が受け取れます。

ただし、任意継続や国民健康保険であれば対象外となりますので、注意して下さい。うつ病になったら、傷病手当金以外にも公的・経済的なサポートはたくさんあるので、それも併せてチェックすると良いですよ。

うつ病になった時の傷病手当金を受給する条件

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うつ病になった方が傷病手当金を受給する為には、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 仕事以外の事がきっかけで、うつ病を発症
  2. うつ病を発症した為、働く事が出来なくなった
  3. 4日以上仕事が出来ない
  4. 休職期間中の給与がない時

それぞれ詳しく解説していきます。

【条件①】仕事以外の事がきっかけで、うつ病を発症

仕事中をきっかけにうつ病になったら、「労災保険」の対象になる為、傷病手当受給条件には当てはまらないです。仕事以外の事がきっかけでうつ病を発症した際に、傷病手当金が支給されるので覚えておいて下さい。

【条件②】うつ病を発症した為、働く事が出来なくなった

うつ病を発症した為、会社を休んで働けないという事が、傷病手当を受給する条件に挙げられています。うつ病と診断されたけど会社にはなんとか行っている、という状況では傷病手当受給条件には当てはまらないので注意して下さい。

【条件③】4日以上仕事が出来ない

うつ病の症状が原因で、仕事を休んだ日から連続して3日間休み、4日目以降から休んだ日に対して、傷病手当金が支給されます。うつ病によって休んだ期間のうち3日間は「待機期間」として扱われ、4日目からの支給になる為、例えば最初の2日間休み3日目に出勤してしまうと待機期間とならず傷病手当が支給されないので要注意です。

傷病手当を受け取るには、連続して3日間休み、待機期間を作らなければいけません。

【条件④】休職期間中の給与がない時

うつ病の症状により仕事を休み、その間に給与が支払われない時に傷病手当を受給出来ます。もしくは給与の金額が傷病手当の金額より下回る時には、差額分の受け取りが可能です。

うつ病で休職手続きをする流れ

うつ病になり、仕事を続けていく事が難しくなったら、休職を検討しなければいけません。もし、休職するとなると、休職手続きが必要となります。では、手続きの流れを見ていきます!

まずは会社へ相談

まずは、勤め先で休職制度が設けられているかどうかを確認する必要があります。基本的に、休職制度は会社の規則で定められている為、制度がなければ違う方法も考えなければいけません。休職制度があるのであれば、以下の事を必ず確認しておいて下さい。

  • 休職可能な時間
  • 休職中の給与
  • 休職中の社会保険の支払い方法
  • 休職中の連絡先

休職可能期間は会社によって大きく異なります。3ヶ月と短い会社もあれば、3年休職可能な企業もあります。いずれにしても、休職を検討しているケースではまず、上司や人事部などに上記の件を確認する事が大切です。

診断書をもらう

うつ病によって休職するなら、必ず医師の診断証明書が必要です。うつ病と診断してもらった病院の医師に、診断書の申請を出して下さい。また、かかりつけ医がいないなら、まず産業医へ行き相談してみるのもいいです。診断書は作成にある程度の時間がかかる可能性があります。

出来るだけ早くに申請すると、安心です。また診断書を請求する際に、医師へ提出期限を伝えておくと、それまでにいただける事もあります。

うつ病で傷病手当を受給出来る金額

傷病手当は、支給開始日以前の12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額を「30日」で割った金額の2分の3が1日あたりの金額となります。わかりやすく言うと、1ヶ月で受給可能な最高額は、過去1年間の平均月収の2分の3という事になります。

傷病手当受給者も、社会保険料や住民税の支払い義務があるので、忘れずに支払って下さい。傷病手当支給開始以前の勤務時間が12ヶ月に満たないなら、以下のいずれか低い額を参考に計算する事となります。

  • 支給開始日の属する月以前、直近の継続した各月の標準報酬金額の平均
  • 標準報酬金額の平均額30万円

傷病手当が受給されないケース

傷病手当が受給されない、もしくは減額される可能性があります。

  1. 休んでいる間に給与支払いがあった
  2. 障害年金や障害手当金を受給している
  3. 老年退職年金を受給している
  4. 出産手当金を同時に受給するケース
  5. 労災保険から休業補償給付を受給していたケース

これらに1つでも当てはまるなら、傷病手当金の受給は出来ないので要注意です。ただし、それぞれの受給金額が傷病手当金の金額よりも少なかったら、差額を受給出来ます。もし、重複受給をしたら、傷病手当金を返金する必要があります。意図せず重複するケースもあるので、申請時には十分気をつけるようにして下さい。

うつ病の傷病手当のもらい方について受給条件や申請方法を把握してもれなく受給しよう!

うつ病になった際の傷病手当のもらい方を解説していきました。うつ病によって会社を休んだら、傷病手当金を受給する事で、生活や療養費の一部を補えるようになる為、申請漏れのないよう気をつけて下さい。

傷病手当金の受給を検討しているなら、前もって健康保険手続きの担当部署、加入している健康保険組合に確認して下さい。また、状況によっては受け取れない可能性もあるので、注意して下さい。うつ病で休職したら、傷病手当金だけではなく、他の手当金も受給出来る可能性があるのでチェックしておくといいですよ!