言葉・意味・使い方

『幸いです』の意味は?文章での使い方を間違えないようにビジネスメールで適切な書き方をしよう!類語も紹介!



メールや手紙びの文章で『幸いです』という言い回しを利用する機会がありますが意味を知られていないという方も少なくありません。ビジネスの現場で上司や取引先に対して敬語の使い方を間違えないように適切な使い方を把握しておくと安心です。『幸いです』の文章における正しい書き方について、使い方および注意点、類語について解説します。

『幸いです』とは?

『幸いです』とは『~して頂けると有難いです』『嬉しく思います』といった意味があります。取引先および目上の方に対して、先方に何かをお願いしたいシーンに用いれる言葉です。『お願いします』という言い方よりも柔らかくお願い出来る為、ビジネスの現場では重宝されている言葉でもあります。

『幸いです』は敬語ではない

多くのビジネスマンが勘違いされているのですが『幸いです』は敬語ではありません。文字通りポジティブな印象がある事に違いはないのですが、敬語ではないので認識しておくと安心です。

取引先および上司など目上の方に利用するなら『幸に存じます』(有難く思います)と、より丁重な表現の類語に置き換えると印象がより良くなります。

『幸いです』における使い方における注意点

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『幸いです』を利用する前に、以下の使い方における注意点においてチェックしておくと安心です。

  1. 急ぎのお願いをする時は使わない
  2. 話し言葉には不適切

短い文章ではありますが、侮って軽い気持ちでうっかり口にして心象を悪くしてしまっては損をしてしまいます。では、それぞれ具体的に説明します。

【使い方における注意点①】急ぎのお願いをする時は使わない

『幸いです』は『~してもらえると有難いです/助かります』などといった、お願いをする際に使われます。よくある間違いが、急ぎのお願いをする際に『明日までに納品して頂けると幸いです』といった使い方です。

本来『幸いです』は、受けるか受けないかは先方次第というニュアンスになるので、早急な対処が必要なケースや、必ず対処して貰いたいシチュエーションでは『お願いします』を利用するようにして下さい。

【使い方における注意点②】話し言葉には不適切

『幸いです』は話し言葉には、向いていません。話し言葉で利用するのがNGというわけではないのですが、堅苦しい印象を与えかねません。メールや手紙ではなく、対面であれば『お願いします』もしくは『お願い申し上げます』と類語に置き換えるようにして下さい。

『幸いです』の類語と例文

『幸いです』の類語と例文を紹介致します。似たような日本語が数多くあるのでシチュエーションに応じて使い分けられるようになればボキャブラリーも増えて自信に繋がるのでマスターしておく事をおすすめします。

【類語①】助かります

先方に『もしよろしければ~~して頂きたい』という旨を伝えるのであれば『~~助かります』と使えます。

例文
  • 来週の会議の資料ですが、週末までにお目通し頂けると、助かります。
  • こちらの都合で大変恐縮ですが、早急にご対処頂けると助かります。

注意点は『助かります』は敬語表現では無いので、目上の方に利用すると失礼に聞こえる可能性もあります。目上の人へ利用するなら『お願い致します』と、直接お願いした方が丁重な言い回しになるので覚えておいて下さい。

『●●して頂き助かります』と言ったニュアンスで伝えたいのであれば『ありがとうございます』『感謝致します』といった類語をチョイスした方が感謝の気持が伝わりやすいですよ!

【類語②】有難く存じます

『有難く存じます』は『有難く思います』という意味で、目上の方へお願い事や感謝の気持ちを伝える時にも用いれる表現です。

例文
  • ~~の件につきまして、早急なご対処を頂けると有難く存じます。
  • 迅速なご対処、有難く存じます。

ただし、話し言葉では不適切なので『ありがとうございます』といった類語に置き換えるようにすると良いですよ!

【類語③】幸甚(こうじん)です

『幸甚(こうじん)です』は『この上なく嬉しい』『非常に有難い』などと、深い感謝を伝える際に用いれる言葉です。目上の方にも使えますが、ビジネスの現場意外ではあまり使われていない為、意味が通じない可能性もあります。

例文
  • 明日までにお返事を頂けると幸甚です。
  • 迅速にご対処頂き幸甚です。

『幸いです』よりも、気持ちが伝わりやすい言葉な為、状況に応じて使い分けるのも良いかもしれません。

『幸いです』の正しい使い方の例文

それでは、最後に『幸いです』の正しい使い方の例文について見ていきます。詳しく解説しているのでチェックして下さい。

確認してほしい時の『幸いです』

何かを確認してほしい時に利用するなら『お手数をおかけしますが、ご確認して頂けますと幸いです』と利用する事が出来ます。この言葉は、ビジネスの現場でもよく使われている言葉なので、覚えておくと便利です。

『して頂けると幸いです』でもOKですが『して頂けますと』の方が、より丁重な表現になるので、目上の方や取引先に対して利用するなら後者を使って下さい。

時間がほしい時の『幸いです』

何かを検討する時など、時間が欲しい時に利用するなら『●●の件、少しお時間を頂けますと幸いです』と利用する事が出来ます。時間の猶予をもらえますか?という事を伺いたい時によく使われていて、これもビジネスの現場で良く使われるフレーズなので覚えておいて下さい。

また、取引先などへお願いするのであれば『幸に存じます』とすると、より丁重な印象を与えられるケースもあります。

お土産などを渡す際の『幸いです』

お土産など、贈り物をする際には、一言メッセージを添えるのが一般的です。そんな時に『●●のお土産なのですが、お口に合えば幸いです』と利用する事が出来ます。これは『あなたの好みに合うかはわかりませんが、喜んでもらえると嬉しいです』といった意味の表現です。

こちらは文章ではなく、話し言葉で使っても違和感が無く、よく使われている言葉なので覚えておいて下さい。

時間に余裕がある催促の『幸いです』

先方に何かを催促したい時に利用するなら『ご多忙と存じますが、●●までにご返事を頂けますと、幸いです』と使えます。これは『いつまでに返事を貰えると嬉しいです』という意味で、ビジネスの現場でよく使われています。

催促の時に『幸いです』と利用するなら、時間に余裕があるシチュエーションのみにして下さいね。急ぎであれば『お願致します』とストレートに伝えるようにして下さい。

『幸いです』の意味を理解して文章での使い方を間違えないようにビジネスメールを送ろう!

『幸いです』の文章の書き方を解説致しました。『幸いです』はビジネスの現場でよく使われている言葉なので、正しい使い方を覚えておく必要があります。

一見誰に対しても失礼のない意味をもっている日本語にも思えますが、敬語ではないのでちぐはぐなシーンで口にすると人によっては教養がないと判断してくるリスクもあります。目上の方や取引先の方に利用するなら注意が必要なので、こちらで紹介している注意点をよく確認して利用するようにして下さい。