飲食店の営業に携わる方は、日頃店舗に訪れているお得意様・お客様に向けて年末の挨拶文を送る機会があります。カジュアルな間柄の常連様なお客様であれば、LINEで感謝の気持ちを伝えてもよいですが、ホームページに掲載したり格式の高い飲食店の場合、マナーを守った挨拶文を作成する必要があります。年末の挨拶文を飲食店が作成する場合の挨拶のマナー・例文について解説します。
飲食店がお客様へ年末の挨拶するべき理由
飲食店がわざわざ年末の挨拶文メールや手紙を郵送する必要があるのかと疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、飲食店が年末の挨拶文を送る事は店舗側にとってビジネスの観点から非常に大きなメリットがありますす。
- 年末の挨拶はお客様の目につきやすい
- お客様に常連になってもらえる
- お客様へインフォメーションを明確に伝えられる
それぞれ解説していきます。
年末の挨拶はお客様の目につきやすい
飲食店がホームページや常連客向けに年始の挨拶をする事は多いです。“今年もよろしくお願い致します”といった文面はよく目にします。しかし、一方で年末の挨拶をしている飲食店は少ない為、お客様の目に止まりやすいといったメリットがあるでしょう。“今年も終わりか。来年もこの店に行こう”といった来店のきっかけにもする事が出来るのです。年末の挨拶をする事は、飲食店を営業する人にとってビジネス勝機を掴める絶好のチャンスなのです。
お客様に常連になってもらえる
数回訪れた飲食店から「今年はご来店ありがとうございました」という感謝の気持ちがこもった年末の挨拶が届いて、嫌な気持ちになる方は居ないでしょう。毎週のように訪れているリピーターではなく、数回訪れただけなのに丁寧に年末の挨拶文をメールや郵送で送ってくれた事で、その飲食店のリピーターになる方も少なからずいるでしょう。ただ形だけでなく、お客様をファンにするといった意味でも飲食店が年末の挨拶文を出す事に意味があります。
お客様へ営業時間などのインフォメーションを明確に伝えられる
詳しくは後述しますが、飲食店が年末の挨拶文を作成する場合、必ず年末年始の営業時間についてインフォメーションを記載します。事務的なイメージのある文面とはいえ、お客様が自ら調べる手間が省けたり、“〇〇日が最終日なら混雑する前に予約しよう”とか“〇〇日まで営業しているなら最後に軽く訪れよう”とか“いつから営業しているというのが分かるのはありがたい、新年会のお店を探すのは大変だからここを予約しよう”など、結果的に集客・ビジネスチャンスに繋がる事もあるのです。
飲食店がお客様へ年末の挨拶文を出すタイミング
飲食店がお客様へ年末の挨拶文を出すタイミングは、一般企業が出すビジネスメールのような形とは若干違いがあるので注意しましょう。まず、出来ればお客様の個人メールなどが分かっていた場合、来店した翌日などまだ記憶が新しいタイミングで出すのが効果的といわれています。また、文面も派手にし過ぎずに控え目かつ丁寧にするとお客様も読みやすくなります。ただし、今まで訪れた事のあるお客様に向けてメールを送るのであれば、一般的な企業の最終営業日12月28日の1週間前くらいが目安となるでしょう。
【例文】飲食店における年末の挨拶文
和食をメインとした飲食店を想定した年末の挨拶文の例文を紹介します。
〇〇様 〇〇より年末のご挨拶です。
本年も当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
来年は更に上質な空間作りを心がけ、お客様に長年愛されるお店になるよう努力をしていく所存です。
真剣さ・丁寧さ・心地よいサービスの三つを心がけ、向上し続けて参ります。
また、当店の年末年始の営業日は下記の日程となります。
年内営業日:12月◯日◯時まで
年始営業日:1月◯日◯時より本年同様、20XX年もどうぞよろしくお願いいたします。
12月吉日
例文はシンプルなものですが、もし新しい店舗を出店したり翌年出店するなど、何かお店の動きなどがあれば内容に追加してもよいでしょう。ただし、あまりお客様に向けたプライベートな内容を記載するのは、第三者が見る事も想定出来る為避けた方が無難です。
飲食店によって変わる年末の挨拶文の内容
先程お伝えした例文は和食の飲食店を想定したもので、基本的にやや単価が高めの格式の高い飲食店を想定しています。しかし、飲食店には様々なジャンルが存在しており、その飲食店ジャンルによっても年末の挨拶文の書き方には違いが出てきます。
例えば、イタリアンやフレンチ、洋食系のレストランであればクリスマスカードといった形式で年末の挨拶状を送る事もマナー違反にはならないので安心してください。一方、カジュアルな居酒屋やバーであれば、「!」など感嘆符を利用した挨拶でもマナー違反にならないので安心してください。それぞれの飲食店のテイスト・文化に合わせた挨拶文を心がけるとお客様にも印象が残るでしょう。大切なお客様に感謝の気持ちを込める事。この気持ちを忘れないように挨拶文を作成しましょう。
まめな対応がビジネスの勝機を掴む
飲食店だからこそ、お客様に年末の挨拶文を作成する事が必要です。感謝の気持ちを念頭に置いて、まずは自由に挨拶文を作成しましょう。その後、マナーに則した内容でメール・郵送で挨拶をお客様へ伝えましょう。