幼稚園や保育園や小学校など、子どもたちにとって給食は重要な授業のひとつでもあります。食育という観点からも給食についてはないがしろに出来ず、しっかりと保護者などがどのような内容を食べさせるべきかを発言する必要があります。さて、そのような意味でも給食試食会が開催されるのですが、挨拶を求められる事もあるでしょう。
どのような内容の挨拶をすれば良いのかわからない方も多いでしょう。また、給食試食会の始まりの挨拶と終わりの挨拶は性質が違いますので、内容も若干変わってきます。給食試食会の目的や狙いや挨拶や案内の方法についてまとめています。是非、参考にしてみて下さい。
給食試食会とは?
保護者にとっても幼稚園や保育園や小学校で提供されている給食は大変助かるものですが、子どもたちがどのような給食を食べているか気になる方も多いでしょう。そのような意味でも、多くの場合はPTAや保護者会などが給食を試食出来る「給食試食会」という催しが開催されます。
給食試食会における挨拶ポイント
給食試食会で挨拶を任された際、どのように話せば良いのかを見ていきましょう。
挨拶ポイント①:意見を出しやすいリラックスした雰囲気で!
給食試食会は、決して栄養士さんや配膳業者を批判するような厳しい雰囲気の会ではありません。あくまで、子どもたちが食べている給食を試食して、どのようなものを食べているのかを知る為の会です。
試食会は品質を求める為の企業の厳かな会議ではありません。その為、保護者などに子どもに戻った時のような気分で気軽に楽しんで下さいというコメントを交えると場が和らぐのでおすすめです。しっかりと給食を愉しみながら味わいましょう、という事を伝える事も重要なポイントになってくるでしょう。
例文としては、以下のような挨拶も良いでしょう。
- 給食を食べるなんてとても懐かしい気持ちで楽しみにしていました。
昔を思い出しながら楽しくみんなで給食を食べましょう!
堅苦しくなったり、威圧的な対応を取ると嫌われますし雰囲気が悪くなるのでやめましょう。また、給食試食会には新しく入ってきた親御さんがいる事もあります。あまり息苦しい雰囲気を出すと怖がられてしまう為、リラックスしてもらえる挨拶が求められます。
あまりに相手を罵倒するような言葉を発言するのは場の雰囲気を悪くするだけなのでNGです。あくまで給食内容に気になったところがあっても、○○だと子どもたちも良いかもしれないという程度に収めておくのが挨拶の成功の秘訣でしょう。
挨拶ポイント②:始めの挨拶はシンプルに目的や狙いを伝える!
始めの挨拶の流れは以下をおすすめします。
- 自己紹介
- 参加のお礼
- 会の目的や流れを簡潔に説明
始まりの挨拶は長々と話しても場が凍りついてしまうので、1分程度に挨拶をして試食会を進めるようにした方が良いです。
挨拶ポイント③:終わりの挨拶はシンプルに感想や感謝を伝える!
終わりの挨拶は、試食会をしてみた自分の感想を述べましょう。良い部分や改善した方が良い部分をサラっと述べる事が重要です。
最近の給食は、栄養面やアレルギー面でもよく考えられたメニューになっていますので、改善点などはほぼほぼ無いでしょう。しかし、気になった点としてアイデアを出すという事は、給食試食会には必要な事です。
そして貴重な体験をさせてくれたPTAや保護者会、先生達に会を開いてくれた謝辞を述べて、終わりにするのがスマートな挨拶です。
時間に余裕があれば、食事の大切さをしっかりと伝えるのも良いでしょう。
給食試食会でpta会長が挨拶する場合
給食試食会を開催する場合、実行委員会はPTAになる事が少なくありません。そのような場合は必ず挨拶を求められるので準備をしておきましょう。
以下のような自己紹介からスタートするとスムーズです。
- 皆様、本日はお忙しいところお集り頂き誠にありがとうございます。
PTA会長、実行員の○○です。
また、会自体を何回も開催しているというのであれば、何回目の給食試食会なのかを伝えるのも大切です。長続きしている伝統的な催しという事を初参加の保護者の方にも分かってもらえると、より理解が深まる事でしょう。
そして、以下のように給食を作る人に配慮したコメントを加えると好印象でしょう。
- 私ども親にとって子どものお弁当を作らない、という事は手間が省ける事ですが、栄養などをバランスよく毎日取る事は大切です。
給食については、毎日量と栄養バランスが完璧に取られており…
そして、最後に以下のような肩の力をほどよく抜けるような挨拶で締めるとよいイメージでしょう。
- 皆さまのご感想を試食後にお伺いしたいと思っていますので、気軽な気持ちでご試食頂けると幸いです
また、親の立場から客観的な目線で良い部分や気になる部分の意見や感想をざっくばらんに言ってもらえるような雰囲気を作るような挨拶や案内を心がけましょう。
給食試食会の栄養士の挨拶
給食試食会に参加するのは、保護者会やPTA、そしてその園や学校の関係者だけでなく、栄養士が必ず参加します。
給食は、子どもたちにとって重要な事であり、特に量や栄養は親御さんが気にされるところです。好き嫌いがある子たちにどのように食べさせるかなど、そのような部分も説明する必要があるので挨拶は手を抜けません。
さて、給食試食会で栄養士が挨拶を求められた場合、どのような内容がよいのか考えていきます。
まずは、自己紹介から始めて下さい。
- ○○園の給食を担当しております、栄養士の○○です。
その後、以下のように参加頂いた方に対するお礼の言葉を述べる事が重要です。
- 本日はお集り頂き、誠にありがとうございます。
その後、具体的な内容を伝えていきましょう。自分が給食にどのような思いを込めているのかしっかりと伝える作業が必要です。最近ではしっかりと栄養面や食育の面でも考えられた給食になっていますので、自信を持って給食に対する思いを簡潔にわかりやすく伝えましょう。
- 私どもは学校給食は栄養第一ではありますが、それ限りと考えておりません。
季節に合わせた食材、そして食育という言葉があるように…
その上で、少しでも気になった事があったら遠慮なく感想や意見を言ってもらうように伝えましょう。思わぬ気付きがあったりしますので、前向きな意見は歓迎するような雰囲気で参加者に伝える事で参加者も意見を言いやすくなるでしょう。
アレルギーなどについても案内する
給食試食会において栄養士が挨拶する場合、アレルギーや食事の安全性など細かな部分まで伝える事が必要です。あまり適当に簡潔過ぎると保護者に、「大丈夫かしら?」と心配させてしまいます。子どもを通わせている園、学校の給食は間違いなく安心だと伝えられると良いでしょう。
アレルギーに関しては非常にデリケートな事ですので、献立表に食材を記載するなどの案内をして親御さんにも献立表を良く見てもらうように伝えましょう。親が知らないアレルギーがあったりするので、万が一の場合は情報共有していくスタンスである事を伝えましょう。子供自身がアレルギーと気付いてない場合もあるので、献立表を見て子供にアレルギーがある場合は、◯◯は、食べないように注意してもらうように促しましょう。
給食試食会の挨拶例文
給食試食会の例文を簡単にチェックしていきましょう。幼稚園や保育園、小学校でもあまり大きく内容は変わりません。うまく、それぞれに当てはめていくといいでしょう。
先ずは、参加者に対するお礼を伝えましょう。
- 本日はお忙しい中、給食試食会にご参加頂きありがとうございます。
そして、次に会のコンセプトを伝えて下さい。
- 今回は、普段子どもたちが食べている給食がどのようなものなのかを体験する機会です。
更に、期待を抱いて貰えるような以下のような言葉を加えて下さい。
- 栄養バランスや食品の安全性などを実感する事が出来ます
給食試食会を開催する意義や目的や狙いなども伝えると場もほどよく引き締まり、会に参加した人たちの士気も高まると考えられます。
- 近年、安価で手軽に食品を購入出来るようになりました。しかし、育ち盛りの子どもたちだからこそ重要な栄養を摂取すべき…
このように給食試食会の挨拶の例文を少しご紹介しましたが、他のサイトの例文も見てみると良いでしょう。正解は一つではありません。様々な引き出しを増やす為にも給食試食会について書かれている記事をたくさん読んでインプットする事で、状況に応じた挨拶が出来るようになるでしょう。正確にインプットするには、給食試食会の本質的な部分をよく理解する事が重要になります。
給食試食会は楽しく真面目に
給食試食会はあまり堅苦しい会ではありませんので、やんわりとした雰囲気で行なう方がよろしいでしょう。もちろん、様々な意見や感想は出てくると思いますが白熱するというよりはひとつの意見や感想という意味合いで伝えて挨拶するのが適切です。
ぜひ、給食試食会の挨拶は気軽さと真面目さのバランスを上手に取りながら進めてみて下さい。楽しい雰囲気でなければ意見や感想は出づらいので、ちょっとした事でも気になった事があったら言ってもらうようにして、楽しいながらもみんなで前向きな意見が飛び交う給食試食会が理想となります。