挨拶・マナー

取引先との付き合いで必要な「香典」のマナーや必須のチェック項目まとめ!金額相場を把握し、香典袋の書き方も丁寧に!



取引先との付き合いで必要な「香典」のマナーや必須のチェック項目をまとめたので事前に目を通しておくと安心です。金額相場を把握し、香典袋の書き方も丁寧に進めると良いです。社会人になるとプライベートだけでなく、取引先からの訃報を受ける機会があります。

訃報は突然届く為、焦らずに対応する必要があります。また、とてもデリケートな状況の為、マナーに反した行動を取ってしまうと取引先の信用を失いかねません。取引先から訃報を受けたら、香典を送るのが一般的です。

香典とは?

香典とは、線香やお花の代わりにお悔やみの気持ちを込めて霊前に供える金銭の事です。香典は、お通夜や葬儀、告別式の際に香典袋に包んで持参します。「香」の字には、故人に対して供える線香やお花の代わりという意味があります。「典」の字は「奠」と書くパターンもあり、霊前に供える金品やお花を意味します。

かつては弔問者が一人一人線香を持参し、お香やろうそくを焚いて故人を供養する風習がありました。しかし、時代が進むにつれて線香が使われるようになり、お香を使う風習は無くなっていきました。

そして現代では、葬儀や通夜に多額の費用が掛かる事から、香典を送る風習が一般的となっています。喪家の金銭的な負担を互いに助け合うという風習とも言えます。

香典は故人に対する供養の気持ちを表す為のものです。宗派や地域によって香典袋や表書きの書き方などが変わる為事前に確認して下さい。

【マナー】訃報を受けたらすべき事

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取引先から訃報の連絡が届いた際の行動を解説します。焦らずに対応する事を心がけて下さい。

  1. 上司への報告
  2. 弔電の手配
  3. 供花・供物の手配
  4. 香典の準備
  5. 通夜・葬儀の参列

【取引先との香典マナー①】上司への報告

訃報が届いたら、まずは自分だけで判断せず上司や担当者に報告して下さい。報告の際には可能な限り以下の事を確認しておいて下さい。

  1. 亡くなった人の氏名
  2. 喪主
  3. 関係者との関係(本人・父母など)
  4. 葬儀は執り行われるか
  5. 通夜・葬儀の日程
  6. 供物・供花・香典は受け取るのか
  7. 宗派

訃報の連絡は電話やメールで届く事が多いです。連絡を受けたらまずはお悔やみの言葉を伝えます。その後に、確認事項を確認して下さい。お悔やみの言葉は、「心からお悔やみ申し上げます。」または「この度はご愁傷様です。」のどちらでも問題ありません。

通夜・葬儀のマナーに関しては、地域や故人の信仰する宗派によって変わってくるので、あらかじめ確認して下さい。また、連絡の際に下記を言われたら対応が変わります。

  • ご厚志ご辞退

→香典を含むすべてを受け取らない。

  • 御供物、御供花辞退

→供物・供花は受け取らないが、香典は受け取る。

通夜・葬儀を近親者のみで執り行う「家族葬」の可能性もあるので、参列願いが無い限りは参列や弔問は遠慮して下さい。

【取引先との香典マナー②】弔電の手配

弔電は通夜・葬儀の日程がわかったらすぐに手配して下さい。弔電の手配は、NTT、郵便局、インターネットで申し込みが出来ます。弔電はお通夜の前日までに送る事が一般的と言われています。

もし当日に間に合わないのであれば、「お悔やみ状」を送る事が望ましいとされています。文面に関しては、上司と相談して決めて下さい。ビジネスにおいては、かしこまった定型文や例文を使用する事が多いです。

また、文面には不幸が重なる印象を持たせる言葉は避けて下さい。

  • たびたび
  • くれぐれも
  • 繰り返し
  • また

【取引先との香典マナー③】供花・供物の手配

供花・供物を手配する際には、まずご遺族の了承を得て下さい。ご遺族の中には、故人の遺志を尊重して供花・供花は受け取らない可能性があるので、事前に確認しておいて下さい。また、宗派や供花のサイズなども事前に確認しておいて下さい。会社から供花を送るのであれば、葬儀社や生花店などに依頼して手配してもらいます。

【取引先との香典マナー④】香典の準備

香典は、線香や抹香の代わりに故人の霊前に供えるもので、現金を香典袋(不柷儀袋)に包んだものの事です。香典袋の表書きは故人の宗派によって書き方が変わる為特に注意が必要になります。ご遺族にあらかじめ確認しておいて下さい。また、薄墨で書くのが一般的です。香典は通夜または葬儀に持参して参列します。

【取引先との香典マナー⑤】通夜・葬儀の参列

通夜・葬儀に参列したら、ご遺族と面識が無い事が多いので受付で自分の立場を言って下さい。また、名刺を出すのであれば右上に「弔」と書いて下さい。名刺を出したシチュエーションでも、弔問者名簿への記載も忘れずに行って下さい。

もし、上司の代理で参列するなら、上司の名刺に「弔」と書き、自分の名刺には「代」と書いて併せて差し出すとよいです。弔問者名簿には上司の肩書きと名前を記入して下さい。誤って自分の名前を記入しないように注意して下さい。

受付で香典を渡す際に、お悔やみの言葉を忘れずに伝えて下さい。お悔やみの言葉を伝える際は、語尾をあいまいにするのが一般的です。言葉は、「このたびはご愁傷さまです」、「心からお悔やみ申し上げます」などで問題ありません。

また、キリスト教では、死は終わりではなく天国に召される喜ばしい事とされています。その為、「安らかに眠られますようお祈り申し上げます」などの慰めの言葉を使うのが一般的です。

香典の相場

取引先への香典の相場は、取引先の方の立場によっては変わります。

【金額の相場①】取引先の担当者

企業間の取引の際に最も面識があった担当者なら、5,000円〜10,000円が相場となっています。関係性が深いケースや特別な思いがあるなら、それ以上の金額を包むケースもあります。

【金額の相場②】取引先の社長

取引先のトップである社長なら、10,000円〜100,000円が相場となっています。取引先の担当者と比べて、格段に上がります。しかし、100,000円以上の金額を包んでしまうとビジネス的な目的があるのではないかと思われてしまう為、注意して下さい。

【金額の相場③】取引先社長のご家族

取引先社長のご家族であれば、5,000円〜50,000円が相場となっています。取引先担当者と比べて、相場は高くなっています。面識が無い関係でも、取引先社長のご家族の為取引先担当者より立場が上と判断されるケースが多いです。

取引先への香典袋の書き方

香典袋の書き方は故人の宗派によって変わる為、事前に確認して間違いがないように注意して下さい。宗派別の書き方は以下の通りです。

  • 仏教・・・「御香典」や「御香料」
  • キリスト教・・・「御花代」や「御花料」
  • 神式・・・「御神前」、「御玉串料」、「御榊料」

もし表書きをどのように書いて良いかわからないというケースでは、どの宗派でも使用出来る「御霊前」を使用するようにして下さい。しかし、浄土真宗では、亡くなった人はそのまま仏になるという考えの為、「御霊前」を使わないように注意して下さい。表書きを書くならどのケースでも、薄墨を用いるのがマナーです。

また、社長名で香典を送るなら、香典袋の下段に「社名」、「役職」、「代表者の氏名」を書きます。

取引先との付き合いで必要な「香典」のマナーを身に付けて、金額相場を把握して香典袋の書き方も丁寧にしよう!

香典を送る場面では、いつも以上に気を遣った行動が求められます。もし、失礼な行動を取ってしまうと企業間の関係に悪影響を与える可能性があるので注意が必要です。香典の相場は、相手の役職や関係性によって変わる為臨機応変に対応して下さい。

また、香典の書き方は宗派によって変わる為、事前に確認をしておき間違いがないようにして下さい。取引先から急な訃報の連絡があったら、焦らずに内容を確認して適切な対応が必要です。香典のマナーをしっかりと覚えておき、失礼のない行動が出来るようにしておいて下さい。