【心づくし】とは、ビジネスシーンでも日常生活でも聞いた事があるかもしれません。ですが、具体的な使い方についてどのような場面で用いれる表現なのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。【心づくし】のについて類語も添えて使い方や例文を紹介します。ありがとうという感謝の気持ちに添えるとより良いです。
心づくしとは?意味を解説
【心】【尽くす】をあわせて出来た表現です。【尽くす】とは【先方の気持ちになり、先方を喜ばせたい】【先方の為に】という気持ちが込められています。先方の為に料理を作ったり、贈り物を用意したりといったシーンで使われる事が多いですよ。つまり、先方へ感謝の気持ちを伝える際に用いれる表現です。
【心づくし】と【心ばかり】の違いとは?
【心づくし】は気持ちがこもった品を頂いた先方に対してお礼を伝える時に使われる表現ですが【心ばかり】は先方に品を渡す際に用いる表現です。例えば【心ばかりの品ですが、どうぞお召し上がり下さい】【心ばかりで大変恐縮ですが、どうかお納め下さい】etc…。
似たような表現ですが意味が全く違いますので、それぞれ正しく用いるようにして下さい。
【心づくし】の使い方
具体的な使い方についてご紹介いたします。
【使い方①】お心づくしについて
お心づくしは【心づくし】と同様、先方へ感謝の気持ちを伝える際に用いる表現です。【お】をつける事によって、更に丁寧な言い方になるので目上の方に対しても用いれる表現ですよ。
【使い方②】自分の言動に対して用いるのはダメ
例えば、自分が気持ちを込めて作った品を先方に渡す時【お気に召して頂けるかわかりませんが、お心づくしました】としてしまうと、自分で自分の事を褒めてしまっている事になります。こんな時には【精一杯気持ちを込めました】というような、別の表現で伝えるようにして下さい。
【使い方③】目上の人に用いる場合
上記でも記載している通り、【お】を付けて【お心づくし】とすると、目上の人にも用いれる表現となります。例えば【本日はこのようなお心づくしのこもったおもてなしを頂きまして、ありがとうございます】etc。ビジネスシーンでは、取引先やお客様に対しても用いる事が出来ますよ。
【使い方④】目上以外の人に用いる場合
先方が自分より下の立場であったり、自分と同等である場合は【心づくし】でもOKです。例えば【本日は私の為に心づくしのこもったおもてなしをしてくれて、ありがとう】etc。先方が自分より上か下かで【お】をつけるかどうかを調整して下さいね。
【使い方⑤】誤字に注意
注意点は主に【誤字】に注意が必要です。良く【お心ずくし】と間違えて書いている方がいらっしゃいます。
- ×【お心ずくし】
- ◯【お心づくし】
【心づくし】の類語
類語は以下のとおりです。
【類語①】お心遣い
先方が自分の為に行動してくれたと感じた時に用いる表現です。例えば【お心遣い、誠にありがとうございます】のように用います。メールや手紙etcの文書で用いる場合は漢字の間違いに気をつけて下さい。よくある間違いで【お心使い】がありますが、正しくは【お心遣い】です。
【類語②】お気遣い
気遣いしてくれた先方に感謝を伝える際に用いれる表現です。【お気遣いありがとうございます】【お気遣い頂き恐れ入ります】のように用いる事が出来ます。
【類語③】お心入れ
【物】に対してしか用いる事が出来ません。例えば【お心入れありがとうございます】というのはダメです。正しくは【お心入れの贈り物を頂き、誠にありがとうございます】etc、頂き物に対してお礼を言う場合に用いる事が出来ます。
【類語④】ご高配
ビジネスシーンでよく使われるのが【ご高配】です。ご高配とは、先方の気遣いや心遣いに対して感謝するという意味があります。【平素より、格別のご高配を賜り誠にありがとうございます】のような使い方をします。ご高配は表現で伝えるよりは手紙やメールetcの文書で使われる事が一般的ですよ。
【心づくし】を用いた例文
- この度はお心づくしの品を頂戴しまして誠にありがとうございます
- 皆様のお心づくしに深く感謝いたします
- お心づくしの品をありがとうございます
- ご丁重なるお心づくしを頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
- 社長のお心尽くしで、この部署に残れました事心から感謝いたしております。
類語の例文
類語の例文は以下のとおりです。
【例文】お心遣い
- この度は私の転勤に伴いまして、皆様より温かいお心遣いを頂きました事、大変感激しております。
- 皆様の温かいお心遣いを誠にありがとうございます。
【例文】お気遣い
- この度は〇〇の件につきまして、お気遣い頂き誠にありがとうございます。
- どうそお気遣いなく。
【例文】ご高配
- 今後とも何卒ご高配賜りますようお願い申し上げます。
- 旧年中は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
【例文】ご配慮
- この度は私の不手際にも関わらず寛大なご配慮を賜り誠にありがとうございます。
- 機密情報のお取り扱いにはどうぞご配慮下さいますようお願い申し上げます。
ありがとうの気持ちを【心づくし】という表現や類語を用いてよりアツく相手に伝えよう!
【心づくし】という表現は、ビジネスシーンではよく使われる表現です。とくに文書で用いれる表現ですので、お客様や取引先etcからなにかを頂いた時にはお礼を伝える際に【お心尽くし、大変感謝いたします】のように用いる事が出来ます。
この時注意しなければいけないのが【誤字】です。【お心ずくし】と間違える方も少なくはありませんので、文書を送る前に再度チェックするようにして下さい。ありがとうの気持ちを強調したい時にぴったりの意味を持つ表現です。有効活用して下さい。