労いとは、その名の通りその相手の苦労をいたわる事です。労いといった文字で表現されるように、しっかりとその気持ちが相手に伝わるようにすれば上司と部下間での関係も良好になります。とはいえ、社内文書およびメールとはいえ普段労いの言葉を作成していない方にとっては多少ハードルが高く感じてしまうかもしれません。特に目上の人に対してビジネスマナー違反を働いてしまわないか心配している方もいらっしゃいます。社内文書における労いの言葉の書き方や例文を解説します。
相手によって使い分ける
労いの言葉というと「お疲れ様でした」といったイメージを持つ方もいらっしゃいます。ビジネスの場でも挨拶がわりに、「おつかれさま」といった言葉を交わす事が多いですが、あらたまって文書にする際、その人との関係性によってはマナー違反だと思われてしまう事があります。
一方、部下に労いの言葉をかける場合、あまりに謙遜して「お疲れさまでございました。身体の具合はいかがですか?」といった言葉も違和感を与えてしまいます。
労いの言葉と一口にいっても、そのシチュエーションや相手との関係性によって選ぶべき言葉が変わってきます。そのあたりをしっかりと理解した上で、作成するように心がけてみて下さい。
【例文】目上の方への社内文書:労いの言葉

上司や目上の方に労いの言葉をかける際、その方にとてもお世話になっているとか、普段からとても感謝しているといった旨のひと事を伝える事が大切です。決して上から目線になる事なく、相手を尊敬している事が伝わるような文書を作成するように心がけて下さい。
社内文書で利用出来る労いの言葉の例文を紹介します。まず、上司や目上の方に使用出来る労いの言葉の例文を紹介します。
【例文】上司や目上の方へ
・いつも私ども社員を気にかけてくださって、ありがとうございます。
・部長の後押しのおかげで、厳しい商談を成立させる事が出来ました。本当にありがとうございました。
・この度は誠にありがとうございました。私にお手伝い出来る事があれば、いつでもお申し付け下さい。
【例文】部下への社内文書:労いの言葉
一方、上司ではなく部下に労いの言葉をかける時はどのような社内文書にすればよいかを見ていきます。上司へ送る労いより、部下に送る事が今ではとても大切になってきます。部下をしっかりと見ている上司といった印象を与える為にも、心を込めた労いの言葉をかけられるようにしてみて下さい。
部下へ労いをかける場合の社内文書の例文を紹介します。
【例文】部下へ
・先日は、急なお願いで残業してもらい、助かりました。いつも、本当にありがとう。
・いつも気を配ってくれて申し訳ない。君のおかげで気持ちよく仕事が出来る事は、部内の誰もが知っています。
・先日のプレゼン、完璧だったと上からも評判でした。なかなか出来る事ではありません。本当に頑張ったと思います。
・今まで本当におつかれさまでした。こちらとしても、〇〇君だからこそ安心して任す事が出来ました…etc
【例文】労いをメールにした場合
上記で解説した内容を参考に、社内文書をメールで送った際の労いの言葉について解説します。
【例文】社内文書メールでの労いの言葉
件名:昨日はありがとうございました ○○
○○部長 おはようございます。○○です。
昨日の○○社への打ち合わせにご同行頂きまして、誠にありがとうございました。多忙なところご足労をおかけしてしまった事、お詫びいたします。そのおかげもあって先方の担当者の方にも企画を理解頂き、取引成立の運びとなりました。
○○部長の知識や経験etc、私たちも大変勉強させられる部分があり、よい経験となりました。この度は本当にありがとうございました。引き続き、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
氏名
社内文書で労いの言葉をかけるポイント
社内文書で労いの言葉を作成する際、大切になってくるのが相手への尊敬です。上記で解説した例文にも記載されていたように、社内文書はあくまで社内の人間へのメールです。その為、ビジネスメールであっても文書が適当になったり、相手にわかってもらえるといって色々な言葉を省く方もいます。
とはいえ、社内文書であってもビジネスメールである事にかわりなく、正しく記載されている事が大切です。
ただ、「昨日はありがとうございました。さすが部長のおかげで商談がまとめました。」といっただけでは、他力本願なイメージを抱かれざるを得ません。
そういった意味からも、目上の方は尊敬した上で勉強になったといった「自分たちも成長出来た」といった一文を作成する事も、社内文書を作成する上でのポイントです。
労いの言葉は上司や目上の人や部下と立場をわきまえてビジネスマナーを守ろう!
労いの言葉をかけられて、寂しい気持ちになる方は誰もいません。社内の人間だからと気を遣わず、労いの言葉はたっぷりとかけて下さい。ただし、上司や目上の人や部下というように自分と相手との関係性をわきまえた上で上から目線にならずに謙遜しすぎずにスマートなビジネスマナーを守った労いの言葉を使いこなして下さい。