取引先に向かう時など、上司と一緒に目的地まで歩く事になります。“移動するだけ”といった行為である事から、とくに難しい事を考えず自由に姿勢を気にせずに歩いている人もいるかもしれませんが、じつはそれがビジネスマナーとして違反している可能性があるのです。ビジネスマナーにおける印象の良い上司との歩き方や座り方や立ち居振る舞いについて解説していきます。上司と頻繁に出先に行くという人は参考にしてみて下さい。
上司と歩くとは?
上司と歩く事になるシチュエーションは意外に多く、日常的な部分でも行われている事があります。例えば、これらが当てはまるのではないでしょうか。
- 取引先への訪問
- 大切な商談
- 会食
- ランチ
- 役員への挨拶
- プレゼンテーション
上司が同伴して何かしにいくシチュエーションは少なくなく、こういった際にどのような歩き方が良いか分からないといった方も多くいるのです。歩く際、特に立ち居振る舞いを気にしない方もいるでしょう。
しかし、日本人にとって上司を立てる事は基本であり、部下がでしゃばったりマナーがない立ち居振る舞いは許されません。とくに上下関係が厳しい企業であった場合、特にその傾向は顕著であり、その行動自体で査定が変化してしまう事も珍しくありません。
歩くといったシンプルな立ち居振る舞いですが、しっかりと結果を残せるように学んでいきましょう。
上司との歩き方のポイント
上司との歩き方のポイントについてまとめました。まず、これら基本をしっかりと頭の中に入れてみましょう。
【歩き方マナー1】上司の後ろを歩くのが基本
上司と歩く際、基本的には後ろで歩く事が基本とされています。もちろん、場所によっては横並びになるシチュエーションもありますが、仮に後ろに下がれるのであればそういった位置をキープする事が重要になるでしょう。
自分が案内役として動くのであれば別ですが、すでに互いに目的地がわかっている場合は上司を立てる為にも前を歩かせるのがベターといえます。
とはいえ、会話が出来ないくらいに後方にいるのは違和感を与える為、斜め後ろくらいがちょうどよいでしょう。取引先に商談しにいくといった場合でも、部下が前を堂々と歩いている姿は違和感を与える印象になってしまいます。あくまで上司が主役といった印象を与える歩き方を心がけるようにしたいところですね。
【歩き方マナー2】アテンドの時は前方へ
上司と歩く時は後方とお伝えしました。しかし、一方で注意したいのが上司をアテンドするような時です。上記でも軽くお伝えしていますが、案内役となっている時は上司の前を歩きます。とはいえ、上司が目的地を知っているとか、上司自体がアテンドしてくれる場合は前に行く必要はありません。
この際、ピンポイントで上司の前に出て積極的にアテンドする必要はあるでしょう。決して上司にこれらをやらせないよう、気を利かせる事も出来る部下の行動といえます。
【歩き方マナー3】上司との歩く時は堂々と歩く
上司と歩く時、主役は上司といった事をお伝えしました。当然、自分は上司の前に堂々と出現し、上司を隠すような形で歩く立ち居振る舞いは好ましくありません。
とはいえ、上司の後ろに隠れながらこそこそとした歩き方は、取引先や外部の人たちから見て印象がよくありません。怖い上司だとか、あまり期待出来ないとか、よい印象を与える事には繋がらないでしょう。
タクシーやエレベーターの注意点
上司と歩く際、会社から出てそのまま歩いてアクセス出来る場所であればよいでしょう。しかし、上記でも軽く説明しているようにタクシーやエレベーターを利用しながらアクセスする事もあります。こういった場合、注意したいのがどういった席順や立ち位置にアテンドするかです。
歩き方がしっかりとしていても、ここでビジネスマナーが失敗すれば、せっかくの行為も台無しになってしまいます。ビジネスマナーにおけるタクシーの乗り方やエレベーターの立ち位置について解説していきましょう。
【マナー1】タクシーの席順
ビジネスマナーにおいて、タクシーの席順は意外にチェックされています。まず、優先順位は運転手の後ろがもっとも立ち場が上の人が座ります。そして中央部が次に偉い方、ドアからすぐに出られる後部座席の位置が下座となります。
ただし、自分の立場がもっとも低い場合は後ろではなく助手席に座りましょう。基本的に運転手に行き先を伝える、支払いといった雑務をこなす為です。もちろん、事故にあった時にもっとも危険な場所ですので、そういった意味でもこの席順を守る事がビジネスマナーでは重要とされています。
【マナー2】エレベーターの立ち位置
次にエレベーターの立ち位置です。まず、部下がエレベーターの上下のボタンを押します。エレベーターが開いたら、部下が真っ先に操作板の前に立ち、開閉ボタンを操作しながら上司などを誘導していきます。
基本的に、入って一番奥の右側が上座となっています。そこに上司をアテンドしながら、自らはアクセスすべき場所の階などを操作して下さい。仮に、すでに他の社員などが乗っていた場合は、上司が入れる場所の確保の為にスペースをあけるなどし、役目を果たします。
歩き方や立ち居振る舞いにもマナーがある
ただ上司と歩くだけと考えていた方もいるかもしれませんが、歩き方にもマナーがある事をお分かり頂けたと思います。ちょっとした事ですが、意外に上司は部下の立ち居振る舞いをチェックしています。少し心がけるだけで印象は大きく変わります。目上の人を敬った歩き方をマスター出来るようにしましょう。