ビジネス文書の場合、文章力も多少は重要ですが、それよりも読み手が理解しやすい内容か否かが求められています。とくに理解しやすい文書は、箇条書きで作成されていることが少なくありません。ビジネス文書における箇条書きのルールや例文を紹介します。記号も使いこなせると尚良いです。
ビジネス文書に箇条書きとは?
ビジネス文書では、箇条書きが求められることが少なくありません。そもそも、箇条書きとは要点が一つひとつまとめられている書き方のことで、それを利用することで文章を冗長に書かなくても理解しやすいといったメリットがあります。
ビジネス文書だからといって、差し出した相手にそれをじっくりと時間をかけて読んでもらえるかわかりません。日々忙しくしている方だった場合、文書をしっかりと読み込むといった形ではなく、さらっと見て要点だけを抜き取るといった読み方をするかもしれません。
その場合、あまりに冗長に文書が作成されていると肝心の部分が相手に伝わらず、トラブルに発展しまうこともあるのです。
箇条書きの効果的な使い方
ビジネス文書で箇条書きを利用する場合、主にインフォメーション的なお知らせ部分に使われます。とくに手紙部分の最後にあたる、記書きといった部分です。
また、ビジネス文書の性質によってはその文書内に記載されるべきことを簡単に要約した形で箇条書きが利用されることもあるでしょう。
さらに、プレゼン資料などのようにデータなどを利用したりする場合、箇条書きがメインとなることもあります。
それぞれのシチュエーションに合わせた箇条書きの効果的な使い方について解説します。
記書きに使う箇条書き
まず、記書きに使う箇条書きについてです。記書きは、案内文などでよく利用される項目であり、以下のようなインフォメーションが簡単に記載される部分です。
- 日時
- 場所
- 時間
- 参加方法
仮に、これを箇条書きで書いていないパターンで見ていきます。
〇〇感謝祭は、○月○日14時に開催します。開催時間は16時までとなっており、住所は東京都〇〇の〇〇になります。入口がわかりにくい場合があるため、別途資料を添付しておきます。参加の可否につきましては、メールアドレス〇〇 または、電話番号〇〇へご連絡いただけますようお願い申し上げます。
少しこれだと、わかりにくいインフォメーションです。これを箇条書きを使った書き方で見ていきます。
- 開催日時 ○月○日
- 開催時間14時〜16時頃まで
- 住所 東京都〇〇の〇〇
- 参加についての連絡先 〇〇
- 会場地図
ぱっと見ただけでそのインフォメーションが理解できます。このように、記書きでは箇条書きが多く利用されているので効果的に活用するようにして下さい。
ビジネス文書の本文における箇条書き
ビジネス文書の本文などで箇条書きを利用するのも効果的です。まず、手紙などを作成する場合は添付書類を箇条書きで作成することがあります。
以下の書き方では、見落とされたりわかりにくい可能性があります。
この書類には、〇〇と〇〇、〇〇を添付しております。
また、別途資料として〇〇を2部入れております。
【表題】
〇〇1部・〇〇2部・別途資料 2部
【本文】
今回のメールにはこれらを記載しております。
- 前年度売上について
- 今後の計画について
表題で資料が何部なのか相手にすぐに伝わるのでおすすめです。本文にはどんな内容がまとめられているのか、それを見ただけではっきりとわかるようになっていれば、読み手側も安心して内容を読み砕くことができます。読み手にとって興味のある部分だけをチェックしやすいといったメリットもあります。
プレゼンにおける箇条書き
ビジネス文書の中でも、プレゼン資料に箇条書きが多く利用される傾向にあります。プレゼンのポイントは以下の通りです。
- 図式やデータなどを多く使う
- 時間が限られている
- 資料を読む側が理解しやすい
そのため、図式を使いながらその要点を箇条書きで書き出していく形になります。
例えば、新しい店舗を街に設置する場合のプレゼン資料にて、Aという街の年齢別データを用いたとします。その場合、図式の下などに以下のように、その図式から読み取れる可能性をしっかりと箇条書きで示すことで、そのデータの内容を読み手に伝えることができます。
- 30代独身の割合が多い
- 日中よりも16時以降の人手が多い
- 休日や祝日は郊外に出掛ける方が多い
このように、箇条書きはプレゼン資料でも効果的に利用できることから、随所にちりばめながら作成することが効果的な方法と考えられます。
箇条書きのルール
箇条書きは効果的に使うことで、読み手側にしっかりと伝えたい意味をしっかりと理解してもらえます。しかし、箇条書きのルールを間違ってしまうと逆効果になることもあるので注意が必要でしょう。
例えば、箇条書きばかりを使っていると本当に伝えたいことがわからなくなってしまったり、要素が多過ぎて逆に読み手を混乱させてしまいます。また、要点自体がズレている箇条書きを使うと、その全文が意味不明になることもあるのです。
箇条書きのルールを守って記号などで分かりやすいビジネス文書作成に努めよう
ビジネス文書の作成においては、箇条書きが効果的です。記号を使ってポイントをかいつまんで理解できるようにしておくと読み手もスッと理解できます。しかし、その使い方も間違ってしまうとせっかくの箇条書きも台無しです。箇条書きのルールを頭に入れた上で、読み手が納得できるバランスのよい箇条書きを心がけて下さい。