書き方・例文

和解合意書とは?交通事故や離婚や金銭トラブルで必要な紙面!書き方や雛形について解説



和解合意書とは?交通事故や離婚や金銭トラブルで必要な紙面!書き方や雛形について解説

会社や交際相手や消費者金融など、様々な相手とトラブルを起こしてしまう可能性はゼロではありません。そんな時、ひとつの対策法として和解合意書を作成するという方法があります。しかし、普段なかなか作成する機会がなく、書き方が分からない人が多いでしょう。和解合意書とはどのような紙面なのか、書き方、雛形などについて解説するので参考にして下さい。

和解合意書とは?

双方における和解の合意書です。和解合意書を利用する事で、互いにいがみ合いなどを行なわず、和解に合意したという効力を持つ資料です。更に深く説明すると、他人との間にトラブルが発生した時に、裁判所を通さずに当事者間の話し合いにより、解決する為に作成された和解契約を紙面にしたものです。

トラブルの一例を以下に列挙します。

  • 交通事故
  • 傷害事件
  • 他人の所持品を壊した
  • 金銭トラブル(借金や横領など)
  • 離婚や不倫(中絶など含む)

和解合意書は、解決後に更なるトラブルに発展するケースを防ぐ為の契約資料でもあります。トラブルに巻き込まれていたり、相手が訴訟を起こした等、このような場合に最終的に和解する為の資料です。その為、一方だけでなく双方にとって不利にならない譲歩した内容で作成する事が求められます。

効力

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  • 和解書
  • 示談書
  • 合意書

上記のすべての資料が契約書の一種であり、原則的に法的な違いはありません。また、表題がなくても法的効力に影響はありません。

和解合意書の効力は、和解合意書を作成して当事者全員の名前を直筆で連ねて、印鑑を押したたら契約が成立するので法的効力を持ちます。このようにトラブルの解決方法によって使い分けます。その為、トラブル解決時にどのような資料を作成すべきかを確認する事が大事です。

ちなみに、法律用語としてちゃんと定義されているのは、「和解」だけです。和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめる事を約束する事によって、その効力を生ずる。と定められているので、示談書も正式には和解示談書となります。

和解合意書と示談書などの違い

示談書などと混合して考えてしまっている人も少なくありません。何となく意味合いが似ているような気がしますし、互いに仲良く和解を認めるという意味では、たしかに和解合意書と示談書は似たような効力を持っているようなイメージがあるでしょう。

和解合意書は加害者や被害者の立場でない場合に使われる

当事者が加害者や被害者の立場関係ではない場合、和解合意書が使用される事が多くあります。

例えば以下のような場合は和解合意書という形で作成や提出が求められるかもしれません。

  • 債務整理や任意整理
  • 土地の境界線のおけるもの
  • 遺産分割協議

示談書は事件や事故で使われる

示談書は一般的に、犯罪事件や交通事故などに使用する事が多いです。示談が成立した事を証する紙面という事で「示談書」という表題を使用します。ただし、民法に細かな規定が定められている為、和解合意書と示談書など、どちらを利用するかは法律の専門家に相談した方が無難です。

和解合意書の書き方や例文

色々なシチュエーションで作成の機会が生じます。その為、一口にこのような書き方が正しいという方法はありません。そのジャンルによってもまちまちです。

ここからは、和解合意書のさまざまなシチュエーションに沿って作成事例を見ていきます。

【例文①】任意整理の和解合意書

和解合意書が多く作成されている事例として任意整理などが行なわれている場合です。任意整理とは、一般的に消費者金融などを相手に借り過ぎてしまい、多重債務に陥った人が返済条件などを改めて譲歩してもらう事をする法的手段のひとつです。任意整理で作成する場合、相手は消費者金融など金銭を貸していた側になる事がほとんどです。

タイトル

まず、紙面の頭部分に和解に関する紙面だとすぐ分かるようにタイトルを記述します。和解合意書と記述してもいいでしょう。

誰から誰宛てなのか

そして、「○(以下「甲」という。)と○(以下「乙」という。)」など、誰が誰に対象としているのかを記述していきます。そして、「本日,以下のとおり合意し,本和解書を2通作成…」といったように、互いに持っておきましょうという文章を入れて下さい。

和解内容

そして、和解合意書には「第1条 (債権債務の確認)」などといった感じで箇条書きにし、「本件和解金として○○円の支払い義務を認める」といった形で支払う事をしっかりと認めるという文を記述します。

「第2条 (弁済方法)」といった形で弁済日を作成し、分割払金と記述して令和○年○月…など、支払う期間とその金額を分かりやすく記述します。銀行口座もしっかりと細部まで記述しておきましょう。遅延損害金などの誓約も記述し、日付と甲や乙のそれぞれが記入出来る欄を作ります。

口頭では後々トラブルに!和解合意書で証跡を残そう!

和解契約は諾成契約ですので口頭でも契約は成立します。しかし、紙面で残しておかなければ後々トラブルになる場合が多いので、紙面を作成するのが一般的です。そこで、口頭で和解契約を締結した場合でも、紙面を作成して和解契約書を作成します。これを「和解書」や「合意書」などと呼びます。決まった名称はありません。

【例文②】会社との和解合意書

前述した債務整理や任意整理、さらに不倫などの不貞問題などでも多く作成されます。中には自分が勤めている、または勤めていた会社を相手どったトラブルを和解する為に作成される事もあります。例えば、このような事例です。

  • 退職金が支払われなかった
  • 雇用保険に入っていなかった
  • 1ヶ月前の契約であるにもかかわらず急に解雇を言い渡された

このような事例が発生した場合、個人は会社を相手どって様々な法的手段で戦うわけですが、最終的に支払いという形で提出する事もあります。このような場合でも、和解合意書の中には甲と乙はという形で続き、合意契約をするというような条項を組み入れます。

さらに、支払いがあるのであれば甲は乙に対して、○○金として○○年○日までに金○円を支払うものとする。という一文を組み入れます。その他、細かな部分の書き方は会社や個人によっても変わってきますので確認しておきましょう。

和解合意書の雛形

普段作成し慣れていないので書き方分からないという悩みを抱えている人は少なくないはずです。特に、和解合意書は双方が納得出来る文面でなければならず、適当に作成する訳にはいかない重要な合意の資料です。

雛形はインターネット上に数多く存在しています。これを調べる事で、自分の作成しなければならない和解合意書の書き方が見えてきます。雛形を無料DL可能なサイトもあるので、信頼出来るサイトからいくつかDLして比較検証する方法が賢明です。1つの雛形だけで書き方を判断してしまうと、自分の作成したい和解合意書が適切に作成出来るか不安要素が残ってしまうからです。

和解合意書は様々なトラブルによって書き方が少し違ってくる為、じっくりと確認しなければいけません。自分に必要な雛形意外は、目を通す必要が無いかというとそうではありません。他の雛形も良く見て、共通して記述してある事は何かを良く見なければいけません。そうする事で、適切な書き方が見えてきます。このように、間違いを発生させたくないのであれば雛形を利用するという手段もおすすめです。

雛形は、エクセルフォーマットもあります。適した形にアレンジする事で早く仕上がります。ただし、細かな条項などを記述する事になります。これもインターネット上で調べる事で、理解は出来ますが、調べてみてもわからないという人は、専門の弁護士に相談するのが早いでしょう。作成してもらうという形をとっても良いでしょう。

和解合意書は正しく丁寧に!

自ら作成する場合は特に、1つ1つ見直す必要が生じます。まずは、どのような項目を記述する必要があるのかなどを調べ、どのような文言を使って文章を作成するのかを調べ、どのような目的でそれぞれを記述するのかを理解した上で作成しなければなりません。

適当な形で作成してはなりません。必ず、相手が納得出来る形で正しく法律に則って慎重に作成されるべき資料です。分からない事があれば弁護士に相談するなど、必ず専門家を頼るなどしで正しく作成して下さい。