保育園に勤務する前、保育実習を行うのが一般的です。保育実習を経て、保育士として独り立ちしていく方がほとんどです。さて、そんな保育実習にやってきた保育士見習いの方に向けて、総合評価を作成しなければなりません。しかし、保育実習の総合評価の書き方がわからないといった方も多いのではないですか?総合評価の書き方と例文を紹介します。保育士から実習生へのアドバイスや総合評価をコメントを行うシーンに生かして下さい。
保育実習の総合評価とは?
保育実習を行う場合、その保育園や幼稚園で総合評価が作成されます。保育実習の総合評価とは、園が定める何らかの項目を1から5段階評価で評価し、さらにそれに対する所見を指導者が書くといったものになります。
基本的には総合評価は書く項目が定められているものの、園によっても多少ニュアンスに違いがあるので注意が必要です。総合評価を厳しく付ける必要はありませんが、今後保育士を目指す実習生にとって勉強になる事を書く必要もあります。
保育実習の総合評価の視点一例
保育実習は、上記で解説したように園によっても多少違いが出てきますが、一般的にはこれら5つの項目から構成されている事が多い傾向にあります。
- 子どもの発達程度を理解する事に積極的であった
- 園の内容や特徴を理解していたか
- 教育課程について学習したか、そして理解したか
- 園の保育の方法や内容について理解出来たか
- 教師との資質が確かである態度だった
これら5つの点を1から5段階で評価するように作るとわかりやすいです。ちなみに、1から5の評価だけでは実習生が理解しにくい為、その得点における概要も記載されている事が重要です。総合評価における評価の例文を見ていきます。
- 取組みが不十分と感じた
- 取組みに対して努力を要する
- 適切に取組んでいる
- よく取り組みが出来ている
- 大変取組みが出来ている
また、この1から5の内容は番号ではなくAからDとしてもよいです。基本的には、とてもよい、良い、努力が必要、不合格といった流れで作成しておく事で実習生にも理解しやすくなります。
保育実習の総合評価を書く際の注意点
総合評価を書く際、注意点がいくつかあります。総合評価を作る際に注意したいポイントについて解説します。
【書き方注意点①】保育実習の意味をしっかりと書く
実習生たちは、未来の保育士を目指して懸命に生きています。しかし、まだ保育士の勉強をしている段階であり、現場で日々活躍しているわけではありません。実習を行う上で保育関連の行事の一つと考えているのか、何かを学ぶ事を目的としているのかで、実習に向かう態度も大きく変わってきます。
総合評価で記載すべきポイントとしては、まず保育実習の目的をしっかりとコメントで残してあげる事です。一体、何の為に保育実習に入っているのか、そしてそこで何を学んで帰っていくのか。そういった部分を忘れさせない為のコメントを書く必要があります。
【書き方注意点②】褒める事を忘れない
保育実習の段階で完璧な人はそういません。実際の現場に立っているわけでもありませんし、机上の空論といった形で頭でっかちになっている方も多いです。その為、たくさん失敗してしまう事もありますし、心も疲弊してしまういろいろ辛い期間を過ごすかもしれません。
いろいろな人間がいるように、保育士一人一人も特徴や個性が存在します。保育日誌が上手に書ける人もいれば苦手な人。 また、とても子どもと遊ぶのが得意だったり、子どもに好かれるような実習生もいます。
そういったよい部分をしっかりと取り上げ、さらに磨き上げるといったイメージを持たせるコメントを総合評価に記載したいところです。
【例文】保育実習の総合評価
保育実習の総合評価総合評価における例文を解説していきます。あくまで例文である為実際のシチュエーションとは違いが出てくるかもしれませんが、参考程度にして頂けると幸いです。
とても子どもたちと楽しく接する事が出来ており、大変よかったと感じています。また、子どもたちとただ遊ぶのではなく、一人一人の目を見ながら対応し、受け答えが出来ていたところも素晴らしいと感じました。
一方、細かな事務仕事に少し雑さを感じてしまいました。掃除やお片づけ、また教室の原状回復、そういった部分も保育士の仕事としては重要なポイントです。保育園は大切なお子様を預けている場所であり、そういった小さなミスでトラブルが起こらないよう、細心の注意をはかる必要があるのです。
もちろん、丁寧さや保育の大切さをしっかりと学び、身につけていく事で改善されていく事でもあります。この実習を通して感じた事、学んだ事は多いと思います。ぜひ、これから保育士として活躍していく為にも、今回の実習を役立ててみて下さい。
保育実習の総合評価は正しい書き方で実習生へのアドバイスコメントを的確に伝える
保育実習の総合評価は、なかなか馴れていないと記載すべき事なく悩んでしまうかもしれません。しかし、実習生に伝えるべきアドバイスやコメントを明確に、指針をブレずに押さえた書き方で仕上げる点を理解しておく事が重要です。保育実習生の前向きな成長の一助となれるようなアドバイスやコメントを残せると良いです。