絶縁状の書き方や注意点や例文を紹介するので親子や友人との悪縁を断ち切る人間関係の断捨離にご活用下さい。親子や親戚などと「絶縁したい」ほど仲が悪くなった時に「絶縁状を渡して一生関わりを持たないようにしようかな」と頭によぎる事があるかもしれません。
穏やかではないですが、世の中にはさまざまな親子や家庭があり、そこまで考えさせられる出来事があったからこそです。ですが、絶縁状で本当に縁を切る事が出来るのか?また効果的な絶縁状の書き方はどうするのか?実際に作成するとなると上記のようなお悩みが出てくるかと思います。
絶縁状とは?
縁を切る事・縁を切りたいと思っている事を相手に通告する為の書状です。友人と喧嘩になった時に「絶交する」という言葉を使った事があるかもしれませんが、これは縁を切る事を意味します。他にも親から子に対する絶縁は「勘当」という呼び方をする事もあります。
絶縁状に法的効力はあるのか?
実は絶縁状には法的効力は無いです。絶縁状を渡したからと言って親子の関係や親戚の関係性を完全に切る事は出来ません。また、第三者に対して証明も出来ません。法律上「縁」に対しての定めは無いので、それを断ち切る「絶縁状」についても定めが無いのです。
つまり、絶縁状を渡しても相手と「もう会わないし喋らないから」という意思表示に過ぎないのです。ですが、相手の心理的な面では効果は大きいといえます。そもそも内容証明で手紙が届くという事が「只事ではない」と思わせる事が出来ます。
絶縁状の書き方
書き方は至ってシンプルです。まずタイトルには「絶縁状」と、この書類が絶縁状だという事がわかるように記述します。
その後は以下のように記述していきます。
- 相手の氏名(生年月日)
- 本題
- 日付
- 住所と絶縁を要求する本人の氏名
では、例文を以下にて紹介致します。
絶縁状
〇〇 〇〇(昭和◯年◯月◯日)
上の者 令和◯年◯月◯日付を以って、絶縁致しますのでご通知申し上げます。
令和◯年◯月◯日
住所:
〇〇 〇〇 印
縦・横どちらでも問題無いです。とはいえ、縦書きであれば相手を示す文字を「右の者」と記述して下さい。
絶縁状の例文
記述出来る文章例文は以下の通りです。
- 今後何があってもあなた(貴殿)の前に姿を表しません
- お互い何か困った事があったとしても、絶対に助け合いはしません
- 今後いかなる理由があっても子供に近づかせません
このような一文があれば、より絶縁したいという意志を強く伝える事が出来るかと思います。
友人や男女間との絶縁
友人や男女間では、血縁関係も無い為絶縁状は渡す必要が無いです。その代わり、SNSのブロックやメールアドレス・電話番号のブロックなど全ての情報を消去してブロックすれば、実質的に絶縁した事になるのではないですか。
よくあるのが「離婚したから元旦那に絶縁状を送りつけたい」というパターンですが、事実上離婚をすれば赤の他人に戻りますので渡さなくても縁を切っている事になります。ですが、子供は元配偶者との親子関係を切る事が出来ないので注意が必要です。
絶縁状の書き方の注意点
書き方には以下のような点に注意して作成するようにして下さい。
【絶縁状の書き方①】脅迫罪にならないよう気を付ける
絶縁状は上記で紹介したように「今後一切の関わりを持たない」という事を伝えられればいいので、シンプルな内容で問題無いです。「会いに来たら〇〇してやる」などと、色々書きたい気持ちがあったとしてもその気持ちが書面に残ってしまっては、後で不利になってしまう事もありますのでNGです。このような発言は脅迫罪に該当する恐れもあるので注意が必要です。
【絶縁状の書き方②】郵送は「内容証明」を使う
普通の郵便では相手にダメージを与える事が出来ないかもしれません。確実に相手に受け取ってもらいたいのであれば通常郵便ではなく「内容証明郵便」を使って渡すようにして下さい。内容証明であれば、意志を残す事が出来る他、気持ちに区切りがつくきっかけにもなり得ます。
【絶縁状の書き方③】相手に住所を知られたくない場合
内容証明や通常郵便では、差出人の住所や氏名を記入しなければいけません。相手に暴力を振るわれていたり脅されていたりする場合、住所を知られたくないと思うのは当然です。その場合は、代理人に送付をお願いする事をおすすめします。
代理人には弁護士や行政書士、司法書士などの国家資格を持つ人にお願いするようにして下さい。そうする事で、相手により強いプレッシャーを与える事が出来ます。また、もちろん代理人が発送するのであれば代理人の住所の記述のみで問題無いので自分の住所が知らされる事も無いです。
絶縁状を公正証書にする事は出来ない
公正証書は法的に意味のある行為をしたという事を証明する文書ですが、基本的に法的効力がある行為に対して発行される文書です。特に親子の絶縁状の場合、親子が絶縁する事は法律上出来ないので、基本的には公正証書にする事は難しいです。
親子や友人との悪縁を断ち切る人間関係の断捨離に絶縁状を活用しよう!
絶縁状は法的効力がなく強制力も無いです。ですが、絶縁状を渡す事で少なからず親子や友人といった相手にダメージを与える事は出来ます。作成はそれほど難しい物ではないですが、脅迫罪にあたる事もありますので記述する文章には十分気をつけて下さい。
そのほかの注意点に関しても、しっかりとチェックしてから作成・郵送するようにして下さい。例え親子であっても腐れ縁の友人であっても自己犠牲の上に成り立つ人間関係は毒なので断捨離をすべきです。