倉庫などの業務などをされている方の場合、在庫証明書の提出を求められる事もあるかもしれません。在庫証明書は、その倉庫などに何がどれだけ残っているのかを詳細に把握する為に提出するものです。しかし、普段在庫証明書を作成していない方はどのように作成すればよいか混乱してしまうかもしれません。在庫証明書とは、書き方やフォーマットなどについて掘り下げていきます。
在庫証明書とは?
在庫証明書とは、在庫を証明する為の書類のひとつです。
特に大規模な倉庫だと管理が大変!
大規模な倉庫などにある資材などを報告する際に提出が求められる事が多く、その内容の正確さが求められる書類となっています。在庫証明書は少量のロットに対して作成するのであればよいですが、大規模な倉庫になるとかなり大変です。
在庫管理を正しく行わないと信用問題に発展…
在庫証明書を毎回正しく行なっていないとなると、数が毎回大きく変動してしまい会社の信用問題にも大きくかかわってきます。このような背景がある事から、在庫証明書を作成する場合はまずは正確さを重視して作成するように心掛けるのが必要最低限の姿勢です。
在庫証明書は「経理資料」でもある!
在庫証明書は、経理資料になりますので、倉庫業を営んでいる方は、商品の在庫管理を依頼している企業に対して正確な数字を提出する必要があります。
最近ではシステムで管理しているところがほとんどですが、毎月の棚卸や毎年の決算期では、システムプラス目検をするところがほとんどでしょう。
バーコード管理しているところなどは、全てシステムで数字を出している倉庫がほとんどでしょう。
証明書とは?
在庫証明書を理解する前に、原点に戻り「証明書」とは何かという事について考えておく必要があります。
様々な状況で証明書は作成される!
証明書は例えば以下のようなさまざまなシチュエーションで作成されています。
- 身分証明書
- 収入証明書
- 雇用証明書
虚偽はNG!法律に触れたり犯罪扱いになる事も…
一定の事柄について提出側が証明する為の重要な文書となり、虚偽は許されません。在庫証明書は特に管理在庫などを把握する為の書類であり、数が多いと手を抜いて作成する社員もいるといわれています。
一部、不実の在庫証明書を発行し問題になった会社などもあり、そのような場合は法律に抵触してしまい営業停止処分を受けるなど厳しい処罰が与えられています。
仮に何らかの圧力がかかったとして、それが虚偽の記載である事を分かっていながら在庫証明書を作成したとなると犯罪になる可能性があります。在庫証明書は公的な文書として捉え、正しく虚偽の記載なく作成する事をおすすめします。
在庫証明書の保管期間
在庫証明書は経理資料になる書類の扱いになります。通常経理資料は7年間の保管期間を設けられています。
これによって在庫証明書も7年は保管しなければならない書類という事になります。
在庫証明書の書き方
では、在庫証明書の書き方を見ていきます。
前述したように、在庫証明書はとても重要な書類のひとつとカウントされる為、虚偽の記載などをした場合は法律違反となり重い罪に問われる事もあるので要注意です。
しかし、法的に定められているフォーマットなどがない事も関係し、どのように作成すればよいか分からないという方も少なくはありません。ただし、在庫証明書は一般的に作成するべき項目などがあります。
その為、在庫証明書を作成する為の項目をバランスよく埋めていくような書き方が求められる事でしょう。
在庫証明書の項目は?
在庫証明書の書き方や項目についてチェックしていきます。
表題
表題はその書類のタイトルのようなものになりますので、いわゆる顔の扱いとなります。
「在庫証明書」という事が分かるように太字など大きなフォントで作成する事が大切です。これがどの書類かが分からない場合、他の書類に埋もれてしまいトラブルになる事がありますので注意して下さい。
作成日
右上部分は日付です。
令和○年○月○日といった具合で記載してきます。
差出人
左上部分には差出人の名称が記載出来る項目があります。
「○○御中」といった書き方が好ましいでしょう。
倉庫名や住所や代表者氏名や社印
右上の日付の下部には在庫証明書を提出する側の倉庫名や住所などを記載します。もし、必要であれば代表者の名前や社印があるといいでしょう。
本文
本文はさほど長く記載するのではなくシンプルな形でも問題ありません。
以下のようなシンプルな書き方で結構です。
「貴社の製品を下記の通り、当社にて在庫保管しております事を証明します…」
在庫の明細
「記」という文字を記載し、その下に枠などを作成して在庫数などについて記入していくようにして下さい。明細は企業によっても変わってくるので相手側が求めるフォーマットなどで作成します。今回紹介するのは一般的な明細の書き方です。
商品名
まず、左側に商品名を記載します。
ロットNO
必要であれば中央部分にはロットNOなども記載しましょう。
商品数
そして、個数とポアレット数などです。倉庫合計などを各自算出し、最終的な合計数を記入して提出しましょう。
かなりの商品数がある場合、在庫証明書を作成するにあたって別紙明細を作成しておくと書類がスッキリと見やすくなっていいでしょう。
どこのロットにどれだけの商品がいくつ存在していたか、という事をしっかりと記載出来るような内容にしておくと安心でしょう。
お客様の要望に沿った明細の書き方で!
明細に関しては、各社、荷物を預けている側の企業のルールというものがあります。なぜなら通販会社などでは、どこまでが在庫でどこまでが売上にするのかという見解の違いがあるからです。
例えばお客さんに商品が届いてから売上にするルールと出荷した時点で売上にするルールでは、在庫の意味合いが違ってきます。
その他
また、倉庫作業員などの人工料なども発生する場合があります。そのような場合は、倉入れや倉出し料などを作成するような項目をつくります。例えば、事務員のデータ入力や実数在庫チェック料なども項目に加えるというかたちです。
提出先の求める書き方で作成しよう!
1つの例になりますが、このように企業によってルールが違いますので、それぞれの会社のルールを把握して在庫証明書の明細などを作成しなければなりません。
このように在庫証明書の項目を少し紹介しましたが、他のサイトも見る事が重要です。当サイトだけでは、在庫証明書の項目に関しての知識は広がりません。
他のサイトを見る事で、違う角度で記載していたりと様々な情報を得る事が出来ます。在庫証明書の書き方や項目は1つだけでは、ありません。
なぜなら荷物を預ける側の会社の求めるものが違うからです。そのような意味から言うと在庫証明書の本質をしっかりと理解する事が重要です。
本質を理解していれば様々な企業が求める在庫証明書を作成する事出来ます。
在庫証明書のフォーマット
在庫証明書を作成する際、今まで作成した事がないという方が担当する場合もあるでしょう。このような状況の場合、どのような書き方が良いのか不安になってしまうかもしれません。
会社側にフォーマットがあればそれらを使うべきですが、そのような原本も残っていないという事も十分にあり得ます。そのような場合、在庫証明書のフォーマットを利用する事をおすすめします。
インターネット上には、在庫証明書のフォーマットが数多く存在しており、それらを無料でダウンロードする事が可能になってきています。ワードやエクセルといった形のフォーマットが用意されており、自社の都合に合わせてアレンジしながら作成する事も可能です。
特にエクセルフォーマットがおすすめ!
PDFなどもありますが、出来ればエクセルフォーマットの方が数量計算などの計算式も入っているので手軽です。ぜひ、見やすい在庫証明書をフォーマットを利用して作ってみてはいかがでしょうか。
フォーマットを利用する前に書き方の理解を深めよう!
このようにフォーマットを使った在庫証明書の作成の仕方を紹介しましたが、初めて作成する方は、まず、在庫証明書の本質を理解するようにしましょう。
1時間集中して在庫証明書についてのサイトを見る事で、在庫証明書についての理解を深める事は出来ます。
沢山のフォーマットを見ると理解しやすい!
理解を深めたら在庫証明書のフォーマットも複数のサイトから複数ダウンロードするようにしましょう。複数のフォーマットを見比べる事が出来ます。
見比べる事で、共通する部分や違いが見えてきます。この共通する部分や違いはなぜなのかを1つ1つ理解していきましょう。
そうする事で、在庫証明書のフォーマットについて理解が深まります。そうする事で自分が作成しなければならない在庫証明書に必要な項目はどのようなものが大事なのかが分かってきます。
理解出来た上で作成やカスタマイズしよう!
ここまでくれば後は作成するだけです。しかも複数フォーマットをダウンロードするメリットはもう1つあります。一番見やすいレイアウトを使って、自分が必要な項目を当てはめていくだけで、かなり完成度の高い在庫証明書が作成出来るのです。
フォーマットを1つだけダウンロードするだけではこの方法は、出来ません。在庫証明書をフォーマットを利用して作成する場合はこのようにして有効活用していきましょう。
そのフォーマットがあなたが必要なフォーマットかどうかは、在庫証明書の本質を理解していないと判断出来ません。
在庫証明書は虚偽のない書き方で!法律に抵触しないように!保管期間も忘れずに!
在庫証明書は、基本的な様式が決まっていないのでフォーマットなどを利用して作成すれば問題ありません。しかし、相手側が求める書き方で仕上がっていないと修正、または作り直しという事にもなりかねません。
虚偽の記載にならぬよう、相手先にしっかりと理解してもらった上で在庫証明書を作成して下さい。法律に触れるような大きな問題にならぬよう、正しい気持ちで在庫証明書を作ってみて下さい。
在庫証明書に記載する書き方やフォーマットに関しては、前もって担当者と決めておきましょう。在庫証明書は経理資料に当たりますので、各社で書き方のルールやフォーマットが変わってくるからです。このように文書作成前に明確に確認を取る事で、どのような在庫証明書を作成すれば良いか見えてきますので、トラブルも減っていきます。