何らかのタイミングで社員を出向させる企業もあります。基本的には元の企業の社員でありながら、賃金などは出向先の会社が支払うパターンなど、多くの決まり事があります。その中でも、しっかりと認識しておくべき内容が出向請求書です。制作しなければいけない人など、いかなる書き方のルールがあるのか明確に認識しなければなりません。ここでは、書き方や書式やテンプレートについて解説します。
出向請求書とは?
要するに出向している社員の請求書です。肝心なのは、出向先の企業がいかなる部分を負担するのかというポイントにあります。
社会保険などは元の企業が支払うなど、そのような取り決めをしっかりと予めしておかないとトラブルになりやすく、大変デリケートな書類として機能します。出向請求書を制作する際は、出向をする側との契約内容をしっかりと認識した上で制作するように心掛けて下さい。
出向とは?
出向請求書を制作する前に、出向とはなにかについて考えていきます。ドラマなどで出向という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。いかなる勤務形態なのか。制作する際に肝心になってくるのが、その社員が以下のどちらなのかいう点です。
- 在籍出向
- 移籍出向
この部分を誤ってしまうと、トラブルに繋がるので注意して下さい。
在籍出向とは?
元の企業に籍を残したままで別会社で働くという意味です。A社の社員であるものの、その小会社Bに出向してまた本社に戻るという流れだと考えていいです。基本的に、在籍出向であっても指揮命令権限は相手の会社に属している為、それら取り決めの中で給与などが定められます。
移籍出向とは?
基本的に別会社に移るという意味です。
出向契約書の重要性
出向請求書を制作する上で、必ず目を通しておかなければならないドキュメントが出向契約書です。
出向契約書とは?
出向先における社員との契約内容が載せられているドキュメントです。これに載せられている条件にて社員が働く事になります。
出向通知書も詳細に制作される!
また、それを受けて出向通知書というドキュメントも制作されます。以下のような細かい内容が載せられます。
- 給与
- 勤務時間
- 休憩時間
- 有給
出向請求書は出向契約書や出向通知書を加味した書き方が求められる!
これらのような部分を加味や認識した上で書き方に気を付ける必要があります。基本的に出向契約書で社員の給与は決められています。まずは、出向契約書をしっかりと確認するのが肝心です。
社員が1日休んだから日割りで給与を請求してくれというのもおかしい話になってしまいます。有給が1日もないのかという話になってきますので、まずは出向契約書を確認して判断するようにして下さい。
書き方
制作する際、基本的には一般的な請求書という形で考えても問題はありません。しかし、その内容が誤っていたり、その誤っていたものが継続してしまうとトラブルに発展しやすくなるリスクを孕んでしまいます。法律で定められている書式はありませんが、それなりに基本的な項目は載せる必要があります。
項目
ここからは、書き方や項目などを見ていきます。
作成日
左上には制作した日付を書きます。令和○○年といった書き方でもいいですし、西暦でも問題ないです。
差出人
左上に、差出人です。「(出向元)株式会社○○御中」といった書式で提出します。
相手の名前
差し出す相手の名前を載せて下さい。○○部○○課○○殿といった書式です。誰に差し出しているのか分からない場合、無効になってしまう恐れがあるので要注意しておいて下さい。
表題
表題を大きく制作します。いかなるドキュメントなのか一目で分かるように、太いフォントの書式で大き目立つく載せる事が求められます。
社員名や時期
社員名や年月日の欄です。一体誰のいつの請求書であるかを明確にしておくのが肝心となります。年月は○○年○○月分という書き方で良いです。
明細
「上記社員に対して弊社が支給した…」などの文言を記します。更に、「下記の通り請求いたします」という一文を制作した下部に明細を制作します。明細に載せる内容は主に以下の通りです。
- 月次賃金○○円
- 通勤費○○円
- 社会保険量使用者負担分○○円
- 休日労働手当○○円
給与などの振込先
給与などの人件費を請求しても、振り込まれなければ意味がありません。振込先も漏れなく載せます。振込先は、○○銀行○○支店○○普通○○…といったものが載せられるように制作し、「以上、よろしくお取扱い下さい」といったような文言を組み合わせれば問題ないです。
テンプレートを使おう!
前述したようにシンプルな書き方を心がければ問題はありません。しかし、書式におけるさまざまな取り決めがあったり、いかなる書き方で提出をしていい分からないという人もいるかもしれません。会社や契約によって書き方に若干差が生じる可能性もゼロではありません。そのような場合、無理に制作するのではなく、テンプレートを活用すると安心です。
インターネット上には、テンプレートが数多く存在しており、それらを使って自由に制作出来ます。
エクセルを使えば求める書式にカスタマイズしやすい!
PDFなどもありますが、自社の都合に合わせて制作するのであればワードやエクセルを使用するとより便利です。手軽に誤りなく制作出来るよう、テンプレートを上手に活用してみてはいかがですか。
テンプレートを使用する前に書き方を学ぼう!
このようにテンプレートを活用してドキュメントを制作する方法をご紹介しましたが、認識が足りない人は、まだテンプレートを活用するのはやめた方が良いです。認識が足りなければ載せる項目などがわかりません。これを認識する為には、複数のサイトからテンプレートを複数ダウンロードする事です。
ダウンロードしてきたテンプレートを見比べると、共通する分や違いがわかります。これについて、なぜこの項目が載せられているのかを調べて、認識するとテンプレートを活用出来るようになります。
誰でもテンプレートは活用出来るのですが、認識が足りなければしっかりとしたドキュメントは制作出来ません。これは、自分が無能です。と言っているようなものですので、気を付けて下さい。
認識を深めた上で、テンプレートを活用して制作する最大のメリトットは、テンプレートの良いとこどりが出来るのです。自分の制作するドキュメントのイメージがあれば後は色々なテンプレートの良い部分を当てはめていけば良いので、簡単に制作出来ます。つまり、ダウンロードしたテンプレートの中で一番レイアウトが良いテンプレートを使い、必要な項目を当てはめていくという効率的な制作の仕方です。
認識が深くないと出来ませんので、まずはドキュメントについての認識を深めて下さい。
契約内容を確認してから慎重に進めるのがネック!
必ず契約内容などを確認した上で制作するのを心掛けて下さい。契約内容と違う事を載せるなど、トラブルが起こってしまう可能性も十分にあり得ます。テンプレートを上手に使いながら、ぜひ満足のいくドキュメントを制作出来るように努力してみて下さい。
トラブルが起きないようにするには、会社間で契約書を前もって制作しておくのが肝心です。そして社員に対してもいかなる働き方なのかを認識してもらうのが肝心です。社員の生活や給与がかかっているドキュメントでもあるので、ミスのない分かりやすい書き方を心掛けて下さい。