喪主が妻の場合の挨拶文について文例や基本的なマナーを解説します。服装やアクセサリーの注意点についても触れているので参考にして下さい。やることが多い中で大変ではありますが無礼のないよう礼儀正しくふるまえると安心です。
はじめて喪主をする人は、わからない事だらけだと思います。夫が亡くなった際に妻が喪主をする事は、珍しい事ではありません。
喪主の挨拶の基本的なマナー
喪主の挨拶をする場合は、基本的なマナーを抑えておくと安心です。
NGワード(忌み言葉・重ね言葉)に気をつける
- 度々
- 重ね重ね
- たまたま
- またまた
- いよいよ
- 再三
- ますます
- 色々と
- 次々
- 再び
- 続く
- 敗れる
- なくす
- 分かれる(別れる)
- 切れる
- おしまい
- 離れる
- 去る
- 消える
- やむ
- 死ぬ
- 四・九
これらは、葬儀などで言ってしまいがちなNGワードです。葬儀では、忌み言葉や重ね言葉はNGとなっています。喋るときは、細心の注意を払うようにすれば安心です。
妻の服装のマナー
妻が喪主の場合、服装のマナーにも十分気をつけましょう。妻が喪主の場合は和装の方が多いですが、洋装でも問題ありません。メイクは控えめにして、アクセサリーは結婚指とネックレス、イヤリングのみにしておくと良いです。日本の場合、ホワイトまたはブラックの真珠が主流になっていますが、ジェットなどでも問題ありません。
バックは出来れば、マットな布製のものを準備しておいて下さい。とにかく派手に感じるアクセサリーや服装は避けて下さい。
【妻の服装】洋装
- 光沢感のない黒の生地
- 黒のアンサンブル(ワンピース+ジャケット)・ワンピース・ツーピースなどのどれか(露出は少ないもの)
- 飾りのない黒のパンプス+黒のストッキング
【妻の服装】和装
- 黒の五つ紋付き黒無地
- 黒の帯
- 黒揚げや帯締めも黒
- 白の足袋
- 黒の草履
妻の喪主の挨拶のコツ
妻の喪主の挨拶のコツは以下のとおりです。
【妻の挨拶のコツ①】ゆっくり喋る
夫を亡くしているのです。冷静に喋るのは愚か、言葉を発するのもやっとの状況かもしれません。しかし、足を運んで下さった人々に、挨拶をするのがマナーです。皆さんは、あなたの心情も察してくれています。焦らずゆっくりと、自分のペースで話すようにすると良いです。
【妻の挨拶のコツ②】感謝の気持ちを伝える
大切な事は、葬儀に足を運んでくださった事、故人と生前お世話になった事のお礼を伝える事です。「感動するような事を言わなきゃ」と思うかもしれませんが、それは必要ありません。
【妻の挨拶のコツ③】お通夜と葬儀、告別式の挨拶は別で用意するべき?
どちらかといえば、別の挨拶を用意出来るのであれば用意したほうがいいです。しかし、お通夜と葬儀、告別式どれかにしか参列出来ない人も。エピソードなどは、別のものにする事をおすすめしますが、感謝の言葉は同じでも問題ありません。
【文例】喪主が妻の場合の挨拶
喪主が妻の場合の挨拶における文例以下のとおりです。
遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ご挨拶申し上げます。
私は故人●●の妻でございます。
故人の●●は●歳でした。定年退職を終えてこれから人生をゆったり過ごせるという時期に、不運にも~~に倒れ、短い一生を閉じる事となりました。
短い時間ではございましたが、●●は良き夫・父として私たち家族とともに、過ごしてくれました。
これからの人生、●●との思い出を胸に、残された家族で支え合い、生きていきたいと思います。
故人の生前同様に、皆さまのお力添えを頂ければ幸いに存じます。
本日は●●会社の皆さま、ご友人の皆さま、ご多忙の中ご会葬頂きまして、本当にありがとうございました。
本日はお足元の悪い中、夫の葬儀にご会葬頂き誠にありがとうございます。
夫●●は、●月●日の深夜、よきせぬ脳梗塞によりなくなりました。本当に突然の事でまだ信じられません。
一言の言葉もなく、あっという間に亡くなりました。
私どもといたしましては、諦めきれない思いでございます。
ただ、救いはあまり苦しむ事なく穏やかな死に顔でした。
●歳という短い生涯ではございましたが、皆さまには良くして頂き、幸せな人生だったと思います。
夫は家族の為に、寝る間も惜しんで働きに出てくれる、頼りになる人でした。
そんな夫に守られながら、子供と力を合わせて頑張ってまいります。
今後とも、皆さまのご指導・お付き合いを頂きますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
皆さま、本日はお忙しいなかご会葬頂きまして、ありがとうございました。
夫●●は、約2年前から体調が優れずに、治療中でございました。
一時は快方に向かい喜んでいたのですが、●月●日突然容態が悪くなり、手当の甲斐なく、●月●日●時●分に息を引き取りました。
生前には、親しくお付き合い下さいました皆さまに、お見送り頂き夫も喜んでいる事と存じます。
生前のご厚誼と、治療中のお見舞いに厚くお礼申し上げます。
皆さまの温かい心配りに、主人も喜んでいる事と思います。
ありがとうございました。
遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ご挨拶を申し上げます。
私は故人●●の妻●●でございます。
本日はお忙しい中、皆さま方には亡き夫の為に、わざわざご会葬頂きまして誠にありがとうございました。
おかげを持ちまして、葬儀も滞りなく終えさせて頂きました。
皆さま方からの温かいお心に見送られ、夫もきっと喜んで浄土に赴いた事と存じます。
夫は●歳でございました。人生まだこれからというときに、突然病に倒れ短い一生を閉じる事となりました。
短い時間ではありましたが、●●は良き夫・父として私達かぞくには無くてはならない存在でした。
夫の思い出を胸にこれからは残された家族たちで支え合い、力を合わせて生きていきます。
故人の生前と同様、今後とも皆さまのお力添えを頂ければ幸いです。
本日は●●会社の皆さま、ご友人の皆さま、お忙しい中ご改装を頂きまして、本当にありがとうございました。
喪主を妻が執り行う際は挨拶文や服装やアクセサリーのマナーに気を付けよう
喪主が妻の場合の挨拶文例を紹介しました。喪主を務める場合は、マナーはもちろん挨拶の内容も失礼のないようにしなければいけません。非常に悲しく胸が引き裂かれる境遇ではありますが、辛いから挨拶が出来ないのは失礼にあたります。
葬儀中は、つらい気持ちをぐっとこらえて、ご会葬頂いた方々、これまでお世話になった人々へ心からの感謝の気持を伝えられるように意識して下さい。