作業報告書は、ビジネスマナーの3要素、報告や連絡や相談の「報告」にあたる重要資料で、IT企業や工事といった幅広いビジネスシーンでよく使用されています。作業報告書は主に上司へチェックしてもらう資料で、昇進に向けての評価の参考にもなります。
また、自身の作業内容や成果も見返せます。作業報告書の書き方や意味を解説します。テンプレートをダウンロードする方法もあります。
作業報告書とは
その日の作業内容や成果や進捗状況をまとめて、上司へ提出する為の資料です。作業報告書の詳しい書き方については以下にてご紹介いたしますが、主に以下のポイントから1日の事柄を文字に起こした資料となります。
- 誰が
- 何をして
- 結果どうなったか
作業報告書を作成する意味
作業報告書の作成をする意味は主に3つあります。
- 上司が部下の1日の活動状況を把握
- 進捗状況のチェックや課題の把握
- 部下のスキルアップや指導、作業についてのアドバイス
上司が部下の1日の活動状況を把握
1日の業務を、部下がきちんとこなせているのかという事を上司がチェックする為に使用されます。
進捗状況のチェック、課題の把握
部下が責任を持って担当している業務でも、想定していなかったトラブルや今後の課題というものはつきものです。そのトラブルや今後の課題を放置していると、問題が更に大きくなってしまい対処が困難となってしまうリスクもあります。
そういった事を防ぐ為にも上司へ進歩状況をチェックしてもらい、今後の課題や起こりえるトラブルをいち早く発見する目的もあります。
部下のスキルアップや指導、作業についてのアドバイス
今後、もっと部下のスキルやモチベーションを上げて業務に積極的に取り組んでもらう為には、上司が部下に対して不足しているスキルについての指導が大切です。
また、部下のやる気を出させる為に、時にはやる気を出させるような褒める言葉も必要です。日々の作業内容をチェックして、的確なアドバイスによって、部下のスキルアップやモチベーションを上げる目的もあります。
作業報告書の書き方におけるポイント
作業報告書の書き方におけるポイントを紹介します。
作業報告書に必要な項目
- 作業者の氏名(※)
- 表題(作業名称)
- 作業日時
- 作業内容
- 作業進捗
- 次回の作業予定
- 備考欄(補足事項etc)
複数人の場合、上司へ提出する場合は、代表者1名の氏名
クライアントetc社外へ提出する場合は、作業員すべての氏名を記載しなければいけないケースもある為、チェックしておきましょう。
自身で報告書のテンプレートを作成するなら、最低限上記の項目を入れて下さい。
作業内容や作業進捗は具体的に
どちらも具体的に記載して報告すれば、上司が部下に再チェックする手間も省けます。
感想ではなく所感を
その日に起こった事で思った事を書く、以下のような感想文形式はあまりおすすめしません。
- 「○○だと思いました。」
以下のように、所感を書いておけば取り組み姿勢も伝わりやすく、良い作業報告を作成する為のポイントになります。
- 「○○の理由から、○○と思いました。なので、今後は○○について注意しながら作業を行いたいと思います」のような
構成は見やすく
どの報告書でも言える事が、構成が見やすい報告書は見やすいという事です。構成がぐちゃぐちゃだと、何を伝えたいのかが分からず、ただ1日の作業を書いているだけの報告書になってしまいます。以下のポイントを考えながら、要旨→詳細とつなげると見やすい構成となります。
- 誰に
- どのような目的で
- 何を報告しなければいけないのか
また、一つの見出しに80文字~100文字以内が見やすい文章の基本となります。その点も気を付けながら作成していきましょう。
結論は先に書く
作業報告書の内容を分かりやすく仕上げる為には、結論を先に書きます。文章のみでは伝わりにくい内容であれば、図や表を入れて報告すれば、より分かりやすい作業報告書となります
作業報告書の書き方における注意点
作業報告書の作成前に、以下の書き方における注意点を把握してから作成して下さい。
作業報告書の意味を理解しながら作成
作業報告書は主に、1日の業務終わりに作成して提出を行う日報形式が一般的と言われています。中には、1週間の終わりに1週間分を作成するという企業もあります。業務終わりに作成する為、「早く終わらせて帰りたい」と適当に済ませてしまう人も中にはいらっしゃいます。
しかし、上記でも記載した通り、作業報告書は上司へ業務の進捗状況を伝えると同時に、問題点の改善や部下の業務状況を報告を行うという意味もある為、「人に見てもらい、評価してもらう資料」と理解して作成する事が大切です。
嘘の報告はしない
作業報告書は、昇進をはじめとする人事評価の参考に使用されている企業もある為、出来るだけトラブルやミスは報告したくないという人もいらっしゃいます。しかし、それらの嘘や隠ぺいは後に必ず知られてしまいます。
また、知られてしまった状況=大事になってしまっているという事が多い為、評価が下がってしまうどころか、今後の仕事にも大きな悪い影響が出てくる最悪の事態となるリスクもあります。信頼問題に大きなヒビが入る事案となる為、トラブルやミスはその都度必ず報告して下さい。
テンプレートは統一
良い報告書の書き方は、読者(上司)が見やすい報告書を作る事です。テンプレートがコロコロ変わってしまうと、大変読み辛くなってしまいます。企業でテンプレートが用意されていない場合は、自身で初めに書きやすくかつ読みやすいテンプレートを作成し、統一しておいて下さい。
作成後のチェックは入念に
作業報告書が一通り出来上がったら最後に、見直しのチェックをして下さい。
- 誤字脱字の有無
- 報告項目はすべて記載したか
- 内容や数字に間違い無いか
入念にチェックする事が大切です。
基本的に日報形式の作業報告書、意味を理解して見やすい書き方を意識!
作業報告書は、多くの場合1日の業務の最後に作成して日報形式で提出します。疲れて帰ってきている後の作業の為、ないがしろになりがちなのですが、あなたの報告書を有効に利用出来れば、企業としても大きな資産となるという意味ある資料になるというポイントを忘れないようにしておいて下さい。
また、テンプレートの作成が難しいという場合、無料でダウンロード出来るテンプレートサイトを利用すれば効率化に繋がります。