会社員としてではなく、経営者として立ち上がりたい。そういった思いを持っている人も多いのではないでしょうか。さて、個人事業主から株式会社を立ち上げるなどした際、マナーとして必要になるのが法人成りの挨拶状です。法人成りの挨拶状の作成方法や例文を紹介しますのでメール作成にお役立て下さい。
法人成りとは?
そもそも法人成りとはどういった意味を持つ言葉かを掘り下げます。法人成りとは、個人事業主などで仕事をされていた方が、「法人」に成り代わる際に使用されている言葉です。つまり、法人成りとは個人事業主の人が事業拡大などを目的に株式会社化など、“法人に成る”事を意味する言葉と覚えて下さい。
法人成りの挨拶状を出す理由
法人成りの挨拶状を出す理由とは何なのか。法人成りの挨拶状を出すべき理由がこちらです。
- お世話になった人への感謝の心
- 新しい法人を立ち上げた事の宣伝
- 今後の人間関係の構築
前述したように法人成りは、個人事業主として仕事が軌道に乗ってきたり拡大する際におこなわれます。つまり、それまで取引していた企業などがある為、その人たちへの感謝の挨拶をするといったイメージだとわかりやすいです。
また、法人成りをしたからといって仕事がやってくるわけではありません。あくまで、“新しい事業”を知ってもらう事で仕事がまわります。お世話になった人や以前仕事をした人、また新しい取引先の開拓など、法人成りの挨拶状を宣伝代わりに利用する事も出来るのです。
法人成りの挨拶状の書き方・留意点
法人成りの挨拶状を出す意義についてはご理解頂けたと思います。とはいえ、挨拶の仕方によってはマイナスイメージになってしまう事もあるので留意が必要です。法人成りにおける挨拶状の書き方や留意点をまとめました。
- 挨拶状を出すタイミング
- 送り方
- 書き方の留意点
挨拶状を出すタイミング
法人成りの挨拶状を送るタイミングですが、“法人成り前”がマナーとされています。さらに、一ヶ月前に余裕を持って出すのが理想的です。法人成りの後だと送られた側は相手にされていないと感じ、ギリギリだとやっつけ仕事のようなイメージを与えてしまう為です。法人成りの挨拶状を出すタイミングだけには留意して下さい。
送り方
法人成りの挨拶状は、気軽な挨拶というよりはビジネスとしての挨拶状となります。その為手軽なメールというよりも郵送で送る事が大切です。さらにしっかりと封筒に入れて送ると丁寧です。簡素化し過ぎると相手に不快な思いをさせる為、必ず郵送で送って下さい。
書き方の留意点
法人成りの挨拶状を作成する際、留意したいのがその作成方法です。まず全体感として送る場合は、「御中」、個人や取引をおこなっている担当者は「様」、両方使わないなどがあります。また、頭語と結語、時候の挨拶を使い、句読点を避ける事もマナーとされています。
少し手間がかかりますが、正しい内容の挨拶状を作成出来る事で今後も取引先と良縁が続くと考えて作成して下さい。
法人成りの挨拶状の例文
法人成りの挨拶状の例文を紹介します。
例文
謹啓
紅葉の候 ますますご清栄の事とお慶び申し上げます
平素は格別のご高配を賜り深謝申し上げます
〇〇として平成20年創業以来 営業してまいりました
この度無事に〇〇」と法人化する運びと相成りました
皆様の支援に応えていくべく 努力いたす所存でございます
何卒変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中を持ちましてご挨拶とさせて頂きます
謹白
日付 社名
代表取締役 法人成行
携帯電話番号やメールアドレスなど
法人成りの挨拶状は第一歩なので丁寧なメールや手紙の作成を心がけて!
個人事業主から株式会社を設立する事は、人生において大きなステップアップといえます。これから先に不安や悩みなども増えていくなど、大変な時期を迎える事もあるかもしれません。法人成りの挨拶状は多くの取引先への感謝の心を伝え、仕事に繋げる法人化第一歩目の仕事といえます。マナーを守った正しい挨拶状やメールを作成して会社設立に花を添えて下さい。