結婚式や葬儀に出席した方に、受付で名前や住所を記帳してもらう芳名帳。読み方は(ほうめいちょう)。葬儀の時、依頼した葬儀会社に用意してもらう事が多いです。結婚式の時、結婚の記念となるアイテムにもなる為、自分たちで用意する事も少なくありません。記載すべき項目・書き方のポイント、タイプ別の特徴を紹介します。芳名帳を選んだり書く時の参考にして下さい。
芳名帳とは?必要性や記載すべき項目など解説!
芳名帳にはどのような役割があり、何の為に必要なのでしょうか。また、葬儀や結婚式で、どのような項目を記載すれば良いか解説します。
芳名帳(ゲストブック)とは?
葬儀・告別式の参列者や結婚式に呼んだゲストに、会場の受付で名前や住所を書いてもらう帳面の事です。結婚式で使われる芳名帳はゲストブックと呼ぶ事もあります。芳名帳は結婚式場や葬儀を依頼した葬儀会社で用意してくれます。結婚の記念や結婚証明書として使う為に、新郎新婦が自分で準備したり、手作りを用意したりするケースも多いです。最近はお洒落なデザインが沢山ありますし、タイプも豊富です。
芳名帳の必要性は?
葬儀における芳名帳の役割は以下の通りです。
- 参列者の確認
- 香典をいただいた方の確認
結婚式における芳名帳の役割は以下の通りです。
- ゲスト(出席者)の確認
- ご祝儀をもらった方の確認
- 名前・住所が合っているかの確認
- 記念になる
参列者・香典やご祝儀の持参者が確認出来る!
葬儀や通夜は誰が参列するか、また、誰が香典を持ってくるか分かりません。その為、受付で芳名帳に名前などを書いてもらっておけば、後で誰が参列したのか、誰が香典を持ってきたかの確認が出来ます。式に呼ばれていない方が御祝儀を持参する事もある為、出席者リストにない方の御祝儀の確認にも芳名帳は役立ちます。
チェック漏れの心配がない!
結婚式の時、式に出席する方は決まっていますし、あらかじめ出席者リストを用意している事も多い為、受付でわざわざ芳名帳に名前を書いて貰わなくて良いという意見もあります。しかし、受付で名前を書いてもらう事で、出席者リストが在れば出席確認出来ますが、人数が多いと受付の人がチェックするのを忘れてしまう可能性もあります。出席者自身に書き込んでもらう為、チェック漏れの心配はありません。
記載ミスにすぐ気づける!
出席者自身に書いてもらう事で、招待状や出席者リストに書いた名前や住所に間違いがないかもチェック出来ます。結婚披露宴では席にゲストの名前を書いた席札を置く事が多いです。芳名帳に名前を書いてもらう事で間違いに気付く事が出来る為、披露宴が始まるまでに席札の修正が出来ます。
お洒落な記念に!
芳名帳は結婚式に出席してくれた方の手書きの文字が集まった記念品になります。年齢の高い方は結婚式に芳名帳があるのが普通で、呼んだゲストの為に用意するのは当然のマナーだと考える方は多いようです。出席者の多い結婚式や会社の上司や恩師などを呼んでいる結婚式であれば芳名帳を用意した方が良いでしょう。親族のみや親しい友人のみの結婚式であれば代わりに、チェック式の出席者リストでも問題ありません。
芳名帳で記載すべき項目・書き方のポイントは?
葬儀・結婚式の芳名帳では、記載すべき項目が異なります。
葬儀で使う芳名帳のポイント
葬儀で記載すべき項目は、以下の通りです。
- 参列者の名前
- 参列者の住所
故人が会社員(元会社員)であったり、何らかの組織に所属したりしている(いた)方であれば、個人的に繋がりがない方の参列が多い可能性があります。その為、名前だけでなく以下の項目を併記出来るようにしていると、後で参列者の確認がしやすいです。
- 所属している組織名・会社名
- 役職名
通夜や葬儀だと式に参列出来ず、香典だけ持ってきたり、誰かに香典を預けて持っていってもらったりする方もいます。また、香典を共同で出して持参しない方もいます。芳名帳は基本的には、式に参列した方に書いてもらう帳面です。その為、芳名帳とは別に香典帳を用意しておき、芳名帳は参列者に書いてもらい、香典帳は受付の方に書いてもらうようにしておけば、失礼のない対応を取る事が出来ます。
例えば、式には参列しなかったが香典をもらっていた方に挨拶を忘れたり、香典をもらっていない方に香典の御礼の挨拶をしてしまったりなどの失礼な行為を防ぐのに役立ちます。
結婚式で使う芳名帳のポイント
結婚式で記載すべき基本的な項目は、以下の通りです。
- 出席者の名前
- 出席者の住所
結婚式の芳名帳は、結婚式に出席する方や御祝儀をもらった方の確認や、引き出物や内祝いを送る際に住所に間違いがないかを確かめる為に欠かせない物です。結婚式の記念品でもあります。メッセージや御祝いの言葉が書ける項目を作っておくと、芳名帳が更に良い結婚の記念品となるでしょう。
芳名帳の特徴をタイプ別に紹介
芳名帳のタイプは、下記の3つです。
- ノートタイプ
- カードタイプ
- 寄せ書きタイプ
それぞれのタイプの特徴を知って、式のスタイルや目的にあった芳名帳を選びましょう。
ノートタイプの特徴は?
スタンダードな一冊の帳面スタイルです。葬儀で使用する芳名帳は、このタイプをおすすめします。その理由は、昔ながらの芳名帳だからです。年配の方にも分かりやすく・書きやすいという事と、名前や住所などの情報がまとまっており、後で確認がしやすいです。ちなみに、ノートタイプには、一般的なノートの様に中央で折って中綴じするタイプと、ルーズリーフみたいに穴が空いて用紙をリング式バインダーで綴じるタイプがあります。
中綴じタイプ
しっかりとして丈夫です。しかし、用紙の数を増やしたり減したり出来ない為、参列・出席者が多い時は複数冊準備しておく必要があります。人数が少ないと後ろのページに空白が出来てしまいます。
リング式バインダータイプ
用紙を増やしたり・減らしたり出来る為、式に参列・出席する方の人数があまり明確ではない時は、バインダータイプを推奨します。
カードタイプの特徴
招待状とともに出席者にカードを送り、事前にカードに名前や住所などを書いてもらい、それを式に出席する時に持ってきてもらうタイプです。カードに穴をあけてバインダーで保管したり、写真アルバムや名刺アルバムにファイルして保管したり出来ます。受付で撮影した写真を一緒にファイルしたり、新郎側、新婦側に分けてファイルしたりする事も可能です。
また、オシャレなBOXにカードを保管している方もいるようです。事前に書いてもらう為、受付が混み合うのを防ぐ事が出来るのもカードタイプの特徴です。
しかし、年配の方などは慣れていない時が多くてカードを持ってくる事を忘れてしまう方もいらっしゃいます。カードタイプを使う時は、忘れた方や書き方が分からなかった方が受付で書けるように予備のカードの準備などをしておいた方が良いでしょう。
寄せ書きタイプの特徴
台紙やメッセージボードに、名前や新郎新婦へのメッセージを直接書いてもらったり、ハートや星型のメモ用紙に書いてもらったりして、それを貼り付けるタイプです。出席者に住所を書いてもらう必要がなく、芳名帳は名前のみでも良いという方にピッタリです。出席者の人数が少なければ、結婚証明書に皆の名前を書いてもらって、記念にするという方法もあります。
芳名帳のフォーマット
結婚式の芳名帳は、無料のテンプレート(雛形)を使って手作りする事が出来ます。手作りすれば、結婚式にかかる費用を軽減出来ますし、オリジナルの結婚記念品にもなります。
芳名帳は結婚式や葬式で項目を把握する為の大切な文書
芳名帳は参列者や出席者の確認をする為の項目が盛り込まれた書類です。豊富に種類が揃っていますが、用途や招待客の年齢層に合った芳名帳を使いましょう。芳名帳は必要ないという方もいますが、芳名帳には故人への感謝の思いや、新郎新婦への祝福の気持ちがこもっています。結婚式やお葬式に参列・出席する方が少なくても準備しておきましょう。