何らかの契約において、支払確認書を作成しなければならない方もいらっしゃるでしょう。そのような方たちの為に支払確認書とはどのような文書なのか、支払確認書の使い方などを解説します。そもそも、普段から支払確認書を作成していない方であれば、どのように作成すれば良いのか分からずに不安になってしまうのではないでしょうか。ここでは、支払確認書の作成の仕方についてご説明します。支払確認書とは、支払確認書の書き方やテンプレート、さらには注意点などについて細かく確認していきましょう。
支払確認書とは?
支払確認書とは、確認書の一種でありその名の通り支払いにおける確約書です。
商品やサービスの売買契約などにおいて、取引条件の中で支払いに関する事項を特に別途明確にしておきたい場合などに、使用する文書の事です。
支払に関する事項は例えば以下の通りです。
- 支払い期日
- 支払方法(クレジットカードや代金引換や銀行振込など)
- 運賃送料や 振込手数料等の負担の問題
また、支払いをしたという確認する為の書類を指す場合もあります。商品やサービスにおいて領収書をもらえない対象に対して、支払いをしたという証明書を発行してもらう書類です。支払証明書とも言います。
支払確認書が必要になるシチュエーションは様々です。不動産であったり商品やサービスへの支払確認書だったり、幅広いです。
支払確認書についての効力もしっかりと知っておく事が重要であり、適当なフォーマットで作成をしてしまうと後々トラブルに発展してしまうリスクもあります。支払確認書を作成する際は、細部に至るまで明確に考えながら作成する事をおすすめします。
契約書との違いは?
支払確認書と契約書は似たような文書として捉えられている節があります。確かに、確約書と契約書はとても字面が似ている為、混同してしまいがちですが実際は全くの別物です。その為、各文書を作成をする際には注意が必要になります。
契約書は双方の合意ありきの文書!
まず、契約書は当事者たちが双方に納得して署名捺印が行なわれる書類となります。
例えば、Aという会社の仕事を委託するBという人間が契約を取り交わす場合、双方にしっかりと契約書に署名捺印をし、互いにそれを持っているというような書類を契約書と呼びます。この為、○○契約書として機能するようなものは双方が納得しているもの、という解釈が出来ます。
しかし、支払確認書のような確約書は少し意味合いが違ってくるので注意が必要です。
確約書は念書!
支払確認書のような確約書の場合、これは当事者の一方側が確約したという事を伝える文書であり、双方ではなく一方側だけが署名押印をする事になる文書です。要するに、何らかの効力としては署名捺印した当事者のみだけが拘束される、念書のようなポジションの文書です。
支払確認書の作成をする場合
支払確認書は、あまり普段作成する機会が多くないでしょう。その為、どのようなタイミングで支払確認書を作成するべきなのかが難しく、そのタイミングを知っておく必要もあります。
仮に、とある企業で会社員が会社の予算1000万円を不正に利用したという事例があったとしましょう。
この場合、基本的には不正ですので処罰すべきですが、会社側も当該の会社員が支払いをしてくれたら許すという条件を掲示したとします。この場合、「1000万円を責任をもって返済いたします」という形式で当該の会社員に支払確認書を作成させる運びになります。当文書は支払確認書であり念書である事から、相手が支払う意志があるという判断材料として効力を持ちます。
その後、以下の支払に関する事項を会社側と話あって合意ができたら契約書を交わします。
- 支払いサイクル
- 支払方法
- 振込日
つまり、支払確認書は支払う方に意志があるという効力を持ち、契約書を交わすまでに効力を維持する文書なのです。
支払確認書が必要なケースを早めに把握しておこう!
もちろん、支払確認書はこのようなシチュエーションだけでなく、様々な状況に応じて作成されます。出来るだけ早めに支払確認書を作成した方が、後々問題を防ぐ事が出来るので早い段階でチェックしておきましょう。
どのようなケースで支払確認書が必要なのかを考えなければいけません。前述のような念書のような形で作成する場合は、それと同じよう効力を持つ支払確認書を作成しなければいけません。
このような場合は、支払確認書のテンプレートをインターネット上で検索して無料の支払確認書のテンプレートを複数ダウンロードして見比べる事も方法の1つです。テンプレートを見る事で、どのようにして支払確認書が作成されているかを理解出来るからです。どのようにな理由で支払確認書の項目があるのかが分かってきますので、自分に必要な支払確認書の項目が明確になります。
支払確認書の例文
支払確認書は、まったく同じケースで発生する書類という訳ではありません。幅広いシチュエーションで作成する機会が訪れる可能性がある書類です。
支払確認書の例文【家賃の滞納のケース】
まず、最も多いパターンの例文を見ていきましょう。支払確認書は、家賃の滞納などが起こった際などによく作成が求められる事があります。家賃を数ヶ月滞納していて立ち退き命令が出たが、それは厳しいので分割するから譲歩してほしいというような形です。このような場合の支払確認書の書き方やフォーマットをチェックしてみましょう。
差出人や作成日時
まず、左上部分に貸主様という形で差し出す人の名前をお伝えします。そして、右上には作成日時を記載できる項目をつくります。
タイトル
タイトルは、シンプルに大きく支払確認書というもので問題ないでしょう。下手に、長々とした文書にしてしまうと困惑させてしまうので注意が必要です。
本文
では、支払確認書の本文を作成していきます。
冒頭文
まず、家賃の場合は「私が賃貸しております下記不動産につき…」というように始め、次の通りの確約をさせて頂きますというような一文を作成して下さい。どのような条件や理由かという情報は特に記載する必要はありませんので、シンプルに確約する事を伝えるだけで結構です。
対象の不動産名称
不動産の表示には、○○不動産○○レジデンス○○号室などそのような事を記載して下さい。どこの不動産会社でどの建物で、どの部屋に住んでいるのか。この部分を虚偽なくはっきりと記載する事が信頼に繋がるので注意して書くようにしましょう。
確約事項
次に、確約事項です。支払確認書においては、この支払確認書がとても重要になっていきますのでミスしないように記載します。家賃の滞納などであれば、以下のようにいつまでの家賃を滞納しているのか記載します。
- 「私は本日現在、令和○○年○月分?同年○月分の賃料の合計○○をお支払いしておりません」
そして、「毎月○円ずつ分割して支払うようにしていきます。」という一文を確約事項に記載して下さい。
また、支払に関する具体的な内容も記載しましょう。
- 分割金の支払い期日
- 振込手数料の負担(借主負担)
- 支払タイミング(毎月の賃料と同時or別日の○日)
現住所や氏名
現在の住所や氏名も忘れずに記載しましょう。
支払確認書の例文【建物の引き渡しのケース】
家賃の滞納などのネガティブなシチュエーションだけでなく、建物の引き渡しを受ける側が建築請負代金などを支払う際などにも支払確認書は作成されます。相手に支払う意志がある事と、信頼関係を築く上で大切なものになっていきますので作成には注意を払っておく必要があります。
確約事項
○○が設置する○○の建物について引き渡しを受ける予定だが、その支払残額について引き渡し及び補助金受領後に速やかに支払う事を確約しますというような形で作成します。
支払金額など
どれにどれだけの金額を支払うのかの明細も一緒に作成し、作成日時などを記載します。
支払確認書の例文【建物の引き渡しのケース】
例えば、商品を購入してもらった時の支払確認書の例文は下記のようになります。
拝啓 貴社ますますご盛栄の事とお喜び申し上げます。平素は格別のお引立てに預かり御礼申し上げます。さて、この度はご注文頂き、誠にありがとうございます。
つきましては、御支払に関する条件は下記のとおりで問題ないか、今一度確認させて頂きたく、ご連絡申し上げた次第でございます。ご多忙中誠に恐縮ですが、なにとぞご回答賜りますようお願い申し上げます。
当文章の下部に以下の情報を記載します。
- 支払方法
- 支払い総額の金額
- 送料
- 消費税
支払確認書が必要なケースは様々なのでテンプレートを参考にフォーマットを作りましょう!
自分が必要な支払確認書のシチュエーションをしっかり把握して文章を作成する作業が欠かせません。自分が必要としているパターンの支払確認書の例文がインターネット上に無料で存在している場合がありますので、調べてみましょう。もし存在しなくても他のシチュエーションの支払確認書のテンプレートを見ていれば、おのずと自分にとって必要な支払確認書のフォーマットが分かってきます。
支払確認書の書き方はテンプレートを参考にしながら間違いのないよう正確に作成しましょう!
支払確認書を作成する際、なかなか普段作成するものではない事から作り方が難しいという方も多いでしょう。そのような場合、インターネット上の支払確認書のテンプレートを利用するという方法があるのでおすすめです。
支払確認書のテンプレートでは、ドキュメントからエクセルテンプレートまで幅広く用意されているので、自分が利用しやすい形にアレンジしてみるとよいでしょう。支払確認書をテンプレートにするだけでも、作業時間がとても短くなり便利です。ぜひ、支払確認書を作成する際はテンプレートも合わせて利用してみてはいかがでしょうか。
前述でも記載していますが、支払確認書のテンプレートを利用する事で、様々なシチュエーションで使われる支払確認書が見る事が出来ます。多くのシチュエーションで使われる支払確認書のテンプレートを見る事で、支払確認書について理解が深くなり、スムーズに支払確認書を作成する事ができます。最初は、色々と複数の支払確認書を見比べて自分が作成しなければいけない支払確認書に当てはめていくと良いでしょう。
自社商品やサービスなどの理解は基本!
支払確認書を作成する際には、自社の商品やサービスについて良く知っておくという事が重要になってきますので、自社のサービスや料金について勉強しておきましょう。支払確認書の性質は契約を交わす前の仮契約のような書類になりますので、ユーザーやお客さんに支払いの方法や商品、サービスの受け渡し方法などが分かりやすく伝わるように作成しなければなりません。ここの部分が分かりづらい場合は、後々のトラブルになりますので気を付けて記載しましょう。
支払方法は明確に!
支払方法については、銀行振込なのかクレジットカードなのか引き落としなのかなど、全ての支払い方法に対応しているのかなど、しっかりと記載しましょう。支払確認書のテンプレートをダウンロードして、項目を照らし合わせていくと分かりやすいでしょう。
テンプレートと照らし合わせてフォーマットの最終確認を!
無料でダウンロードしたテンプレートを良く見て、他にも必要な項目があるかないかを確認しましょう。このようにインターネット上にある無料のテンプレートを利用する事は、メリットになります。しっかりと自分が必要なシチュエーションの支払確認書のテンプレートを見極め、ユーザー、お客さんの事を考えた分かりやすい支払確認書を作成する事が重要です。インターネット上に存在する無料のテンプレートは、自分が作成しなければいけない支払確認書の補助的な役割でしかないという事です。